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Ⅶ ゴミ拾い

オレは並みの奴より早く起きる。

ラヴィーナにはジジイだとかふざけた事を言われるが、オレが老師たる思慮深さ、熟練した知恵を授かっているという意味だろう。


「会長!ありました!」


朝っぱらから騒がしい。


金髪大貴族野郎、赤黒髪知己野郎、ハーフドラゴン馬鹿力野郎。

よく見れば生徒会のエリート(笑)じゃねえか。


あいつら成績はいいのに体よく学園の清掃係を押し付けられている。

それを本人たちは気がついていないのだろうか、気づいていて敢えてやっているとしてもなんの特にもならないだろうに。


なぜオレは、その他全員はゴミ拾い大好き馬鹿に一位から三位を独占されているんだろうか。


よく見れば草葉のカゲならぬ校舎の壁から見覚えのある女が覗いている。


メイセイだ。オレを見ている…

と言いたいところだが、手を振って、もしも相手があいつら三人だったら末代の恥として全員を消し炭にして更にヴィサナスの雨に打たせる等の残酷な苦行を強いることになる。


慈悲深く優しいオレはそんなことを学友にしたくはないわけだ。


向こうからこっちに来るまで待とう。


やはり違ったか。大した美人でもない。


「フン…まあいいぜ…」

オレに言い寄る女は星の数ほどいるんだ。


「ラウル~!」

「…ラウルくん」

今は二人だが、きっといる。


オレに相応しい、オレと同等の力を持つ伴侶たる女がおそらく多分いる。


「オラアアアアアア」

突如として、空から女が現れ地面が割れた。


「なっなにごと!?」

「私はマキナ・ウスデ!ロボがいるから働かなくていい時代から異世界に行かされて、冒険者やってるんだけど、たまたまタイムトラベルしたら西暦5000年のここに落ちちゃった!」


なにいってんだこの女。意味がわからない。


しかし、強い魔力を感じる。


オレよりは下…だろうが、並み以上、学園長と同等か少し上か。


「貴女なにもの?」

ラヴィーナがいかれた女に訪ねる。


「普通の民間人だったんだけど家で優雅にぐーたらしてたら異世界で最強になりました~!!」

「はい…?」

「どこの異世界だオレが最強になってくる」

「おおっこの星の住人は普通の人間…むしろイケメンしかいない!!」

「なにいってんだオレよりいい男がいるわけないだろうが」

指を差されて腹がたつので、ピンとした一本の間接を手加減して折る。


「私痛覚ないから~」

「ちっ」

いかにも強そうなスペックを暴露された。

少し負けた気がするが、痛覚がないなら死人と同じだろう。


「よし、オレと戦え」

「いいよ、この大剣で…」

「まて、女相手に最強のオレが、本気で戦えるわけないだろ」


「じゃああの山にいる邪なるドラゴンを倒したほうの勝ちってことで」

「いいよ」

「たまにはいいこと言うじゃねえか」

ラヴィーナの提案を飲む。

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