番外 人らしくない
「やっほー!」
「お前はグラヴィ星人のヴィティアか?」
「ねえねえ家族について調べる授業なんだけどさあラウルのパッパとマッマってどんな人?ラウルくん噂だと親に捨てられてドラゴンに育てられたとか聞いたんだけどやっぱクズ親ってやつなの?」
「遠慮ねえな……くそ親父は顔はオレに似ているが、塵ババアは顔だけは中の上だな。まあオレのほうが美形で端麗な容姿だ。遺伝子合成マシンの力は偉大だな」
「へーラウルは~将来親に似てダメ親父になるんだね~」
「オレは自分の遺伝子は髪の毛一本残さないからな。クローンさえ作れないぞ。よってクズ親父になどならない」
「なんでなんで?」
「偉大なオレの力はオレのものだ。ついでに嫁を不幸にし愛人にすら愛想つかされた親父のようにはなりたくない」
「重い思い出だね!それにラウルって人間らしくないね!ばいばーい」
「あいつ……わざとなのか素なのかわかんねえ」
会いにいける神様
「創造神ゴッドがトィイッターやってる!!」
「なんだと!?」
「フォロワー1しかねえぞ!」
「すくねえ!」
「むしろその1は誰か気になる!!」
「なになに……野菜邪魔だから具無しビーフンを作ったらクソまずかったよマーベル……だとさ」
「フォロワーはマーベルとかいう天使だったんだ」
「フォロワー調べたらマーベルさんじゃなくて神のお友達だったよ。
しかもマーベルさんにはブロックされてる」
「……」
「あ、また更新された」
「えーゴッドのライブを開きます。特別に握手とポロリもあります……?」
「……いくか。チケット台はたった100コエマドゲルポだしな」
――――――――
「やあ、諸君。あわれなる子羊達よ、我が聖歌の前に酔しれるがいい――――――」
どうせズコーだろ。
神がローブを脱ぐ。そこそこ美形の優男だった。
「神の身元へ、誘う――狂おしい程に―――LOVEディスティニーmy・heart
carマーンベール
出会いはそう、運命――――
君と引き裂かれた時ほど愛を憎んだ日はない――
きたるとき、二人の歩む道を、さいなむ者は、殲滅。
next邪魔な存在、命乞いなど無駄なこと。
止められないこの衝動―――神である我を尊べ、拒むなら―――――断罪――――――」
「……帰るぞ」
「……うん」