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第44話

不定期更新です。

俺は今不幸だ!凶暴鳥に今日も頭に乗られてる。俺の頭は巣じゃあない!いくら言っても乗って来るクルッポーに精神がガリガリ削られて行く。


綺麗なお姉さんや、犬耳、猫耳が付いているなら許せる!俺も男だ!外見鳥じゃあ楽しくない。せめて、ネバーランドに住んでる永遠少年の妖精なら、頭に乗られても我慢できるんだが。も、もちろんマスコット的な意味でだぞ!勘違いするな。


「お兄ちゃんずるいの〜!クルッポー独り占め!」


「クルッポー!私と遊ぼう〜!」


「クルッポー、こっちに来ましょうね?」


「ポ?……ポッ!」


ミアの声を聞いたクルッポーは固まった。眼差しを見てミアの側に飛んで行った。短時間で調教されている。流石ミアだ!


「クルッポーいい子ね。ミケやシャムと遊びましょう」


「ポッ!ママ!」


返事も即答だ。ミアに任せれば、まともな鳥になるだろう。今日こそトラブル無く平和な1日が始まればいいが。不安だ。お茶を飲みながらゆったりしていよう。


沢山の、メイドさんのいる生活にだいぶ慣れてきたよ。欲しいと思う時にすぐ出るお茶、ミアとはまた違ったやり方が、邪魔にならない絶妙な感じで動いている。メロリアンメイド長の指導のもと居心地よく過ごせて楽だ。メロンとかスイカな物に彩られた綺麗なお姉さんを眺めるのも楽しい。


「ジーク様、お客様がお待ちです」


誰だろう?俺が一応この屋敷の主人だよなぁ。許可なく中に通してるって事は、また厄介ごとじゃないだろうなぁ?ドアが開いて中を見ると会いたくない人物がいた。



「ジーク様、来てくれないので会いに来ました」


王女様かー!スルーで家の中に入れる訳だ。勘弁してくれ!嫁予備軍は足りている。これ以上増えても困る。年上路線はミアで間に合ってるし、可愛いも、もふもふも兼ね備えたミケとシャムがいる。うん、十分(じゅうぶん)足りてる。


「ごめん、あの話はなかった事になっている。俺にはミア、ミケ、シャムがいる他は要らない」


はっきり断る方が双方の為だ。未練が残って、何か起こされると厄介な事になるんだ。


「そ、そんな!私はジーク様を諦めきれません。どうかお側に置いてください」


無理!懇願されても厄介な事にしかならないのは確定だ。今でも現に困ってる。1度なら許せるが、それじゃあ済まない、何かがあるのが王族だ。


「諦めてくれ。俺は3人を裏切る気はない」


もし、王女様を娶る事になれば正妻の位置にしろー!とかミケ達を蔑ろにする輩が現れるのは必定だ。俺は、3人が大事だし泣かせたくない。身分を盾に何かが起これば多分俺は周りを許せないだろう。




「お待ちください!勝手に屋敷の中に入って来られては困ります!」


お!メイドさんの大きい声が聞こえる何があったんだ?ん?ドカドカ数人の足音が聞こえる。


「王女様!お帰りください!」


勢いよくドアを開けて入って来たのは、どうやら王女様の護衛の騎士らしい。許可もなく、勝手な事をしてくれる。だから王女様とは関わり合いになりたくないんだ。普通なら王女様を嫁に権力を、男ならハーレム作れよ!と言うだろう。だが、考えてみれば分かる。自由に好きに暮らしたいのに、しがらみができれば動けなくなる。それは嫌だ!本末転倒だ。


「帰らないわ!私はジーク様の側に居たいの!」


いいや、帰ってくれ!横に居られると元兄弟達を思い出す。我儘で自分の思い通りにしようとする。眉間にシワがより不機嫌な顔になる。



「連れて帰ってくれ。2度と屋敷に来させないでくれないか」


自分でも、思ってもいない低い声で言い放った。


「平民風情が王女様に不敬な!喜ぶのが本当だろう!」


「……」


面倒くさい。誰が喜ぶか!俺が黙っていると、メロリアンメイド長が護衛騎士の前に進み出た。


「お帰りください。ここの管理は陛下がなさっています。騎士と言えど勝手に振る舞う事は許されていません」


毅然(きぜん)として騎士達に言い放つ。男前なメイド長だなぁ〜!


「王女様、王城に戻りましょう」


「皆、心配しております」


王女様を連れて騎士達が去って行く。名残惜しそうに、振り返る王女様がいるが無視させてもらう。


「…ジーク様」


近寄りたくもない。ミケ達に癒されたい。よし!決めた。気分を一層して、可愛い服を買いに行くぞ〜。あんな服やこんな服考えるだけで涎が…いっぱい着てもらうぞ〜!






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