第25話
次は金曜日に更新します。
ジブリールと一緒にいつの間にか先代の王女が現れた。見るからに厄介だなぁと思われる。運がいいと思っていたが最近また悪くなっているのか?
「副団長、早く行こうか」
厄介な王女様は置いて行くぞさっさと済ませたい。
「私も付いて来るぞ」
要らない、副団長の付属品じぁあるまいし。と眉間に皺を作ってしまった。
「シルキー様、皆が心配なさいます。王城にお帰り下さい」
言われた王女様がほっぺを膨らませた。幾つだよ!子供じぁないだろ!
「ジブリールが邪険にする。兄様に言いつけるぞ」
脅しかよ!やめろ王女のやる事か!善良で貴重騎士だぞ!あの暴走騎士団長を世話している気の毒な騎士だぞ。俺が副団長に生暖かい視線を送ると、ため息を吐いていた。
「シルキー様、私は陛下からの命令で来ております。お帰り願います」
お!強い口調で対応したよ。男だね副団長。
「うっ!ごめんなさい。付いて行っていいですか?」
謝った。何時もこんな調子かも知れないな。副団長ありとあらゆる人のホローしてるんだなぁ。苦労人だ。
「ジーク、すまない。シルキー様も一緒でいいか?」
副団長の顔を立てるか。気の毒だしな。
「煩くしない、騒がないが条件です。守れないならお帰りください」
はっきり言わないと損する。何でも首を突っ込み過ぎる王女様だよな。
「しない!約束する!」
「破らないでくださいよ。もししたら王家を軽蔑します」
これだけ言えば大丈夫だろ。騒動は起こさないでくれよ!
「ジーク!それは言い過ぎだ。シルキー様とて分かっているはずだ」
信用できるか!副団長の対応を見れば分かる。日時茶飯事で騒ぎを起こしてるだろ!
「どうでもいいが早く済ませよう」
面倒臭い。早く終わらせて帰りたい。
「案内する。貴族街の入口近くにある屋敷だ」
え?本当に面倒だな。貴族に絡まれないか?やっぱり断った方がいいかもな。
「貴族に絡まれそうだな。やっぱり要らない」
厄介ごとに会うのは遠慮したいぞ。
「大丈夫だ。もしそんな事をする貴族がいたら私が成敗する!任せなさい」
胸を張って言われても…もしかして押し掛ける気か?やめてくれ!恩人だと言っているがこの王女様大丈夫か?怪しい何か裏がありそうだ。
「王女様直々お出ましは要らない。ついでに屋敷も」
そう言うと副団長がうな垂れた。副団長の所為じぁないがごめん。
「もらってくれ!このままだと私は帰れない!」
何度も言っているが厄介事を運んで来そうな王女様は遠慮してくれ。早く帰りたい俺はため息を吐いていた。




