第2話
不定期更新です。そのうえ下手です。
毎日隠れて魔法の勉強をしている。魔法学の本を読むと、より分かりやすく魔法が使える事が分かった。
魔力が見えるので、簡単に魔力量を調節できるためにどれ位使えば魔法が発動し、失敗するかが分かるのだ。試して見て分かったが、魔法は呪文によって使う量が決まっており、それ以上魔力を流すと失敗する。
辛うじて、発動する量の魔力が流れれば成功するが、威力は格段と落ちるみたいだ。
どれだけ正確に、魔力を魔法陣に、必要量を流し発動させる事ができるかで、威力が違って来るようだ。
だから、闇雲に魔力を流すやり方を教えている、教師しか居ないのは魔力が見えないから仕方ないが、何ともお粗末様だな。
人には言ってないが、俺は魔法の流れが見えるようだ。自分で、使ってみた時に分かった。
記憶が戻った後、チートがないかラノベで読んだ事を色々試したいのだが、ことごとく失敗した。
真面目にやった黒歴史だ!あの台詞やポーズを試したが虚しいだけだった。
今はもう思い出したくない!俺は無実だ!
だが、俺にも一つだが才能が実際あったので安心した。魔力が見えると、魔法の使い方が分かりやすい。
魔力を、小さくしたり大きくしたりするとより、効率良く使える事が分かり便利になった。
兄弟達の前では、わざと失敗する事ができるので、見破られる事はないだろう。
一度見た時、兄達が家庭教師に魔法を習ってる所を見ていたが、魔力の流れがバラバラで、時間が掛かり過ぎているのが分かる。
教師が使っている時も、同じなので概ね変わらないだろう。
「何を見ている?落ちこぼれの妾の息子の癖に!」
面倒臭い奴に捕まった。いちいち、文句を言わないと気が済まないらしい。
「そうだ!目障りだ、魔力も低く、役に立たない奴のくせに!」
弟も、それを聞いて同じように文句を言っている。似た者兄弟だな。昔なら食って掛かったが、今は素直に謝った方が得策だな。この手のタイプの人間を、下手に相手をするといいことは無い。前世でも面倒くさかったのを覚えているし。
「私達の邪魔はしないでください。伯爵に言いますよ」
家庭教師が、蔑んだ目で言ってきた。まあ、仕方ないか判定で魔力が低かったのは本当だし、実は魔力の流し方が悪くて低かったのだが、それを教えて進んで面倒な事に巻き込まれる事など、馬鹿らしいからな。
「ごめんなさい、羨ましかったから」
素直に謝った振りをして、悔しそうな顔をしてみた。案の定、機嫌が良くなったので後は大丈夫だろう。
「ふん、お父様が高いお金を払って、王都の有名な先生を頼んでくれたんだぞ!ただで見ようなんて厚かましいよ」
これで王都で有名?たいした事ないんだなぁ。無理やり沢山の魔力が流れるようになっただけだろ。
「そうだ厚かましい!邪魔だ!あっちに行けよ!」
「分かった」
うな垂れた演技でいいだろう。そして、トボトボ歩きで完璧だ。ククッ、おかしいぜ、これくらいで騙されてくれるなら安いものだな。
今ので良く分かったが、力の強い魔法使いは、ただ魔力が多いだけで使い方が上手く出来る訳じゃない。多く魔力を動かすのが、可能な人のようだ。
だから、無理やり魔力を使えるようにするだけで、効率の良い使い方ではない為に、消費が多くなり使い難いものになっていて、普通に習っても上達しないようだ。
これが、分かっただけでも、怒られて見た甲斐があるな。もう見ても意味がないから、近付く事はしないけど。
あの兄弟は、普通の量の魔力しかないし、魔力の流し方も下手なので、余り強い魔法は使えないだろうな。
自身の魔力だけでは色々なことができないし、周りにある魔力を使えるようになると、自分の魔力を消費せず魔力感知もされない利点がある事が分かった。
自分の魔力を使わなければ、使った証拠が残りにくいのだ。
魔力の流れを、見ることができる俺は、使った後の流れを調べて、俺の周りのその流れが見付けられなかった。
魔法を使った証拠が残らない。これは、使える!生きていくのにいろんな力があるのは便利なのでこれも極めてみよう。