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第16話

ぼちぼち更新です。

あれから、ほのぼのと何の障害もなしで王都に無事到着した。偶に、騎獣の引く馬車の多さに驚かれたがそれは、しょうがないって事で。ラズールさん達と別れて、冒険者パーティーとは用事を済ませた後、王都案内を明日頼もうと思っていた。事件に巻き込まれる前までは。


「おい!アルバート!待て!夜になる出発は明日にしないか!」


「待てるか!このままだと姫を泣かせてしまう!止めるな!」


通り道で揉めるなよ!迷惑だろ。横目で見ながら通り過ぎようとした時ぶつかった。


「痛!乱暴だなぁ」


「すまない、急いでいた」


俺の声を聞いて、連れの方が謝ってくれた。


「どうでもいいけど、今から行って死ぬ気なのかよ。お兄さん」


薄暗くなってからじゃ、一応危ないぜ。親切心で一言言っておいた。


「命などいるか!私は早く薬草を手に入れないとダメなんだ!他の人間に分かってたまるか!」


切羽詰まった顔で言われた。可哀想だな、死んでもいいとは穏やかではないな。薬草が手に入り難いのか?これも縁だ!見捨てたら寝覚めが悪い、俺の持ってるやつにあるかも知れない出してみるか。


「お兄さんの必要な薬草、俺が持ってる可能性が高いぞ」


薬草、高かったからなぁ。間違い無いと思うが。


「は?馬鹿を言うな!珍しい物でライフリー領にその手がかりがある程度しか分かってるない!お前が持ってる筈ないだろう!」


…やっぱり珍しいのか。道理で高いはずだ。白金貨1枚と金貨500枚になったからなぁ。


「ライフリー領か、俺はそこのカライ町から来た。間違いないな、俺が薬草売ったら白金貨1枚と金貨500枚になったぞ」


治療に使う物だろ。高値で買い取るの金持ちか?


「え?買った時は、白金貨3枚だったが本当か!頼む薬草を売ってくれ!姫を助けたいんだ!どんな事でもする」


がっちり両肩を掴まれた。白金貨3枚ー!暴利を貪るってのはこう言う事だろうな。それに姫?厄介だ!どうしよう?しょうがない。命の恩人にでもなったら俺の事は内緒にさせるか。悪い奴には見えないからな。


「条件がある。ここでは他人の目に付くから宿屋に行こう」


どうせ泊まるんだ。宿の部屋の中が安全だ。もう一人のお兄さんがほっとしていた、苦労性かもな。


「わかった。知り合いの宿屋に案内しよう」


このお兄さん達の後を着いて行った。結構立派な宿だ。高くない?俺の財布で払うのにもっと安い宿が良かった。


「いらっしゃいませ。3名様ですか?」


ん?カウンターに居ない。声が下から聞こえる。


「泊まるのは彼1人だ。話が終わったら私達は帰る部屋に案内してくれ」


ちびっこがお手伝いか?偉いな〜。耳付き姉妹に早く会いたくなるよ。


「はい、宿帳に記入をお願いします。銀貨3枚前払いになっています」


見た目前世で言う小学生低学年くらいの可愛い子だ。


「小ちゃいのに偉いね。はい、銀貨3枚、記帳できた」


前世で、お手伝いをして褒めると喜ぶ姪を思い出すなぁ〜。書いて銀貨を渡すと真っ赤になった子に殴られた!


「つぅー!痛!何するんだ!」


「私は大人よ!17歳よ!」


17〜!見えない!どこをどう育てたらミニチュアのままなんだ?…証拠の胸は見事に無い。育たない人もいるんだな。


「……」


俺は無言で、とある部分を見ながら生暖かい視線を送っておいた。気が付いた彼女(自称17歳)が悔し涙を零しながら、部屋も案内せずに奥に行ってしまった。隣でお兄さん達が、どうしようもないとため息を吐いていたが日常茶飯事なんだな。真実は(くつがえ)らないよなぁ〜。と呑気な事を考えていたのは内緒だ。



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