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「おはようございます」


寝起きに声をかけられて驚いた。


酒場は昼頃に開けて夜遅くまでやっているから、私は基本的に朝寝坊だ。


「おはよう」


言葉に違和感を覚えて、こんな朝の挨拶もずいぶんしていなかったのだな、と思ってなんだか笑えた。


「どうかしましたか?」

「ううん、なんでもないの」


いきなり笑い出した私に、サジャは不思議そうな顔をしていた。


おはようが言えるのはずいぶん、嬉しいことだったと、私は思い出す。


どうやら作ってくれたらしい朝ご飯の匂いを感じながら私はベッドからおりた。




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