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密告者か共犯者か
それを見つけたのは帰る支度を
整えていたときだ。
机の中の見知らぬ紙、
裏返すとそこには焦げで書かれた文章、
誰にも見つからずに
屋上へ来い
焦げでだなんて
器用なことをする奴も
いるものだな。
いや、じゃなくて
明らかに僕の習慣がバレている
僕は仕方なしに
生徒の流れが絶えるのを
教室で待ってから
階段を駆けていった。
秋めいた風が屋上への扉から
流れ込んでくる。
すでに待っていた呼び出し人はこちらに背を向け
紙をひらひらと挑発するように
掲げていた。
次の瞬間、
僕の視界は奪われた。