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深夜の訪問者
エドアルドが寝静まった深夜。
エドアルドの寝息を伺うように、影が近づく。
手には、同じように獲物があった。今日は、鳥だった。
首を折られて、血抜きを施されたそれをそっと置く。
音をさせないように。
気配を感じさせないように。
そして、立ち去ろうとした瞬間。
足首を掴まれた。
すべての動作が停止し。
ギリギリと油のなくなったブリキの人形のように首を動かし。
下を向いた。
足首を掴んでいたのは。
だれでもない。
目を開いたエドアルド。
彼と同じ瞳で同じ声で。
鋭い突き刺すような声で。
「だれだ」