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ゆらりゆらりと貝殻

作者: 陸 なるみ

*黒森冬炎さまご主催の「恋のリフレイン」企画参加作品です。

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ゆらりゆらりと貝が降る

裏返って水底(みなそこ)

君は戻ってくるのだろうか


別れも知らず空虚も知らず

日がな一日駆け回り

君と集めた貝殻だけが


ゆらりゆらりと貝が降る

金魚が遊ぶ水槽に

君は迎えにくるのだろうか


あの砂浜の赤貝マテ貝

名前も知らぬ()巻き貝

持っておいてと笑った君は


ゆらりゆらりと貝が降る

水草陰に金魚たち

君は私を忘れたろうか


窓辺に置いた貝殻たちは

白く色褪せ潮気もぬけて

金魚の住み処を飾るだけ

一人の日々を縁取るだけで


ゆらりゆらりと貝が()

ガラスの壁に人影映る

「金魚に貝殻あげちゃったの?」と

野太い声が子ども言葉で


ゆらりゆらりと貝が降る

指輪をくれたあの砂浜で

君が選んだ貝が降る




挿絵(By みてみん)


by 黒森 冬炎さま

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― 新着の感想 ―
[良い点] かいが、ふるとこ。 さらさらさらさら。 [気になる点] 貝殻『の』ふる、 でも、良いかも? 好きな方で、ね [一言] かいがら。 わたしは、さくら貝かな。 割って、ぱきぱき、私は、自…
2022/06/26 12:32 退会済み
管理
[良い点] 幼馴染と一緒に集めた貝殻が水槽に沈んでいく。 その静かな光景が目に浮かんでくるようですね。 しっとりと落ち着いた空気感が、切なくも美しいです。
[良い点] 美しくて切なくて。 ゆらりゆらりと揺れる切ない想いを感じました。 ああでも、やはり美しいです。
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