"憧憬"れとは
僕の名は小南神童14歳のまだまだ未来ある若者"だった"。
僕は今日本一大きい図書館から飛び降りた所だ、何故図書館だって?まずは僕の12歳の中学1年生から歯車が狂った。僕は神童という名前の通り才能溢れ努力も欠かさず真面目に生きてきたつもりだ。そして天才ピアニストの父に"憧憬"れていた。
だが、中学校に入り僕に嫉妬もしくは気に入らない奴らが僕をイジメはじめた。最初は些細なイタズラだった。足をかける、靴を隠す、だがエスカレートしていき、カツアゲ、殴る蹴る、など暴力を振るわれるようになった。皆は疑問に思うだろう
何故親や先生に相談しないのか?
と僕の父は天才ピアニストその子供がイジメられているだと?それを公表するなど父の顔に泥を塗る行為だ
そう、プライドだ。皆にとってはくだらぬ取るに足らないプライドだ。だが僕にとってはされどプライド
家では悟られぬよう毅然と振る舞っていた。
家では父の厳しいレッスンを、学校ではハードなイジメを。それだけなら耐えれていた、母がいたからだ厳しいレッスンの後は母が作ってくれたオムライスを食べていた。体のアザも何も言わず湿布を貼ったりしてくれた。
親として最低だと言う人もいるだろう、だが母は僕の気持ちを汲み取ってくれていた。
でも14歳の誕生日、丁度中学2年生に上がり誕生日と共に祝ってくれる"はず"だった日、学校から帰ると母がリビングで首をつっていた。足元の手紙にはこう書いてあった。
「ごめんなさい、神童私は母として何もしてやれませんでしたね。実はあなたのお父さんはピアニストなんかじゃないの。本当は私が不倫をして出来た子なの。お父さんはこの事に気づいて出て行きました。最後まで最低の母でごめんなさい」
は?なに?なんで?そんなわけない、父は僕にとって唯一無二の"憧憬"れなんだ。それがなくなったら僕は何故今まで努力をしたりイジメられてもプライドだ、なんだと言って我慢してきたんだ。そんなわけない
嘘に決まってる母が自殺の口実になにか言えない理由があって作った嘘に決まってる!!!
この瞬間僕という人間が壊れた
そして今に至る
地面まで100mと行ったところで本が懐から出てきた
何だ?こんな本持っていたか?ふと、手に取り見るとシャーロック・ホームズだった、僕の1番好きな本だ
最後に見るのがこの本か
ふと笑みが零れた。その瞬間!本のページがバラバラっと光ながら開いた
僕は眩しくて目を閉じた
「君っ!お、、、い!、、き、、み!」
うっ、うぅ、なんだ、誰だろう?時代ハズレの探偵帽にスーツのような服を着ている?
「起きたかい?大丈夫かい?僕の名はシャーロック・ホームズと言う、いやいや、すまない好奇心が抑えられなくてね、路傍に転んで寝ていた君を運んだんだが」
シャーロック・ホームズ?あの?いやそんな事より僕が?道に?飛び降りたはずじゃ?いや、まずは現状確認だ
「すみません、運んでいただいてありがとうございます。今は平成何年ですかね?」
と聞くと
「何を言ってるんだい?今は1881年だよ」
な、何を言ってるんだ?僕は2003年からタイムスリップしたのか?いや、、、本が光って気を失って、、、まさか!?本の中に入ったのか!?