第4話 激戦前夜
今夜は月が綺麗だ。静かな夜だ
夜空には赤い月と白い月が二つ並んで浮かんでいる。
ネルス「・・・ヨークダイン星に来た時と同じ風景だ・・
私はあの頃の私ではない・・明日を掴むのは私自身・・」
「ネルス・・・ネルス!」
ネルス「?あ!隆・・・」
隆 「なんだか眠れなくてね。ネルスもか?」
ネルス「うん・・胸がざわつく夜だよ」
隆 「ああ・・」
「そういや・・ヨークダイン星に来る前の日もこんな夜だったような・・」
ネルス「そうなんだ・・・世界の意思があるとしてね・・世界も怖いとか悲しいとか嬉しいときは・・やっぱり眠れないのかな?」
隆 「え!!・・・そだな世界がうるさいから不眠症になるかな?」
ネルス「・・・世界の中では私達は生きてる・・・だからね
世界が不安だとみんなが不安になるのかな?って思ったの。」
隆 「そうなんだ・・・ネルス・・」
「戦争が終わったら地球に行かないか?」
ネルス「!隆の星だね?」
隆 「ネルスにも見て欲しいんだよ俺の生まれた星を」
ネルス「・・・わかったよ・・・その代わり死ぬなよ・・約束!」
隆 「ああ!約束だ・・」
隆 「本当に月が綺麗だ・・」
ヨークダイン星に生きる生命達は皆が感じているかもしれない。
星の鼓動を・・・
夜は深くなり、いつの間にか眠りについた。
ーー次の日ーー
フォルス「・・・始まるな・・・」
隆 「フォルス様!バイル帝国に動きがあります!!」
フォルス「・・・そうか・・」
「よし!皆に知らせろ!」
「出陣だ!!」
隆 「・・ハッ!!」
バイル帝国は中央大陸上空に展開している!総力戦である。
宇宙戦艦の大軍勢が今中央大陸への大気圏を抜けようとしていた。
シィルヒィ「星の力・・・星の力がぶつかり合えば地上は破壊されるかもしれぬ・・それでも破壊された地上は余のものになる。何度でも作り変えればよい。」
ヨークダイン星を眺めながら皇帝シィルヒィは呟いた。
フォルス「バイル帝国の大軍勢を潰すのは星の力を持つ俺と隆、ネルス、アバンを中心に編成した!・・油断するなよ!大きな力は自らをも滅ぼす。・・・死ぬなよ隆、ネルス、アバン」
隆 「フォルス様も!」
ネルス 「ああ!お互いにな!」
アバン 「はい!」
フォルス「行くぞ!」
隆、ネルス、アバン「オオオ!!」
風の国の戦闘機の大編隊がバイル帝国軍を迎撃に向かう!
星の力対星の力・・・・戦いは始まる