第2話 故郷
バイル帝国と連合国の戦いも膠着状態になり。
つかぬ間の平和が来た。
フォルスたちは星の力の限界を知るために日々実験的に技を使っている。ただ星の力の威力が半端でないから、制御するので精一杯だった。
隆は物体を瞬時に移動させる能力の限界を模索していた。
もしかしたら次元を越えることもできるのでは?
そして
《バカだな!》
隆は故郷を思い出していた。隆は地球の日本の大阪の生まれである時
ヨークダイン星に来た。もう1年になる。振り替えると戦争という現実に身をおいた1年だった。
人生とは不思議で環境に慣れていくんだな。
もう大阪での生活が遠い昔のようだ。
隆は地球をイメージする。そしてセイレンでの星の力をイメージしてみる。
隆 「古の魔神セイレンよ!一刻を我に捧げよ!」
「ムーーーン ゲイト!!」
次の瞬間辺りは青く光り、光は空に一直線に伸びた。そして
隆は地球の日本の大阪にいた。
隆 「ああ…帰ってこれた……。」
隆は見慣れた街並みを見ていた。
いつも通っていたたこ焼き屋の前に立ち。たこ焼きの匂いを嗅ぐと泪が次々と流れ落ちてきた。
隆 「あれは夢だったのかな?……。」
隆は家に帰る。自分の家に帰って、存在を確かめたかった。
隆 「ただいま…」
隆はおそるおそる言ってみた。家は少しほこりの匂いがする。
懐かしい…。それでも嬉しい。
「………隆!!隆か?」
家の奥から隆の祖父が出てきた。
祖父「隆!何処にいたんだ?……怪我はないか?ふぐっ……」
祖父は隆の顔を何度も何度も繰り返し触り泪で顔をくしゃくしゃにしていた。
隆 「じいちゃん!ただいま!」
隆は祖父に抱きついた。
隆は祖父に育てられた。小さな時に両親は交通事故で亡くなり祖父は
小さな隆をひきとり大切に育てたのだ。
隆 「じいちゃん!俺ね違う星で戦っててん!それで、超能力がな
すげーの!んで、地球に戻れて…………」
隆は祖父に1年分の出来事を時間も忘れて話した。
祖父「ほぇーー!すごいのぉ!ほぇー!ほう?ほう!」
その夜隆は祖父の部屋で寝た。
隆 「じいちゃん………。俺ね向こうの星で生きていきたいんだ。
あかん?………。」
祖父は天井を見ながら聞いていた。そして隆を見て言った。
祖父「隆……。じいちゃんのことは心配いらないぞ……。隆がしたいようにすればいい………。男はそれでいい……
たまに、じいちゃんを思い出してくれ……。ん!それでいい。」
隆 「じいちゃん………。おやすみ………。」
次の日、隆は家を出て自分の家を眺めた。
《バカだな》
隆は地球に来る前にフォルスに話をした。
隆 「フォルス様。地球に帰れるかもしれません。ただ、もう戻れないかもしれない………。」
隆はフォルスの顔を見た。少し悲しそうだ。
隆 「ああ!冗談です!地球には帰りません!」
フォルス《バカだな》
フォルスはとても穏やかな顔だ
フォルス「隆!地球に帰れ!だけどまた、帰ってこいよ!いつでも!
待ってるぞ!」
フォルスは隆に腕をつき出す。隆は握り返した。
隆 「フォルス様……。」
隆は自分の家から少し離れた広場に来た。
隆 「古の魔神セイレンよ!一刻を我に捧げよ!」
「ムーーーンゲイト!!」
次の瞬間辺りは青く光り、光は空に一直線に伸びた。
そして隆はヨークダイン星に戻ってきた。
フォルス「隆!……。おかえり!」
隆 「………。ただいま帰りました!」
第2話 故郷 END
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