第10話 群雄割拠
フォルス達は出撃した。今朝は赤い月のセイレンが顔をだしていた。
フォルスはデビットの部隊を先行させている。間もなく大陸が見えてくる頃だ……。
フォルスは無線でデビットに話しかける。
ピッ
フォルス「デビット動きはないか?」
ピッ
デビット「問題ない。」
ピッ
フォルス「みんな、そろそろ敵が動く頃だ!いいか、能力を使う時が
一番隙ができる!気を付けろよ!」
ネルス「セイレン……。私は見たんだ。私が大地を割るのを……。」
ネルスは赤い月での出来事を思い出していた。あれは、失われた記憶なのだろうか?それとも予言なのだろうか?ネルスは赤い月セイレンを
見つめていた……。
ピッ
フォルス「ネルス!!危ない!!」
ネルス「!?」
上空からのビーム光線!!
ネルスの編隊は次々に落とされた。ネルスは間一髪逃れた。
ピッ
フォルス「ネルス!何をしている!」
ピッ
ネルス「……すまない……。」
ネルスは自分の隊がビーム光線でやられて地上に落ちていく機体を
見ながら言った。
大気圏の外からのビーム光線は脅威だった!100機の戦闘機は30機やられて70機になっていた。
ピッ
フォルス「みんな!大陸だ!バイル帝国の船も見えた!」
「やるぞ!!」
ピッ
アバン「任して下さい!」
エルバーン「おう!ヨークダイン星から追い出してやる!」
ネルス「私が行く!!」
ネルスは前方のバイル帝国の宇宙船に攻撃を開始した!
バイル帝国の船はUF1型エッグという母船だ。
攻撃力はないが、戦闘機を格納していて、厄介だ。
エッグから無数の戦闘機が出撃した!ネルスの編隊に向かってくる!
ネルス「性懲りもなく!」
ネルスの編隊が戦闘にはいった。
ネルスの編隊がバイル帝国の戦闘機と戦闘している間にエッグは無防備だった。
隆 「空間と時の女神よ!一刻を我にささげよ!トランスポート!」
次の瞬間。
隆の編隊はエッグの近くに現れた!
隆 「喰らえ!」
隆の編隊は一斉に攻撃する!「ボッボッボッボッボッボッ」「ドーーン!!」エッグは沈黙した。
隆 「よし!…。」
隆はこぶしを握りしめた。
ネルス「………。」
ネルスは次の標的を見つけたのか進路を変えた。
ピッ
フォルス「隆!その調子だ!」
ピッ
隆 「はい!次行きます!」
バイル帝国は総力戦にでた。地上の宇宙船UF1型エッグ。大気圏からの
長距離攻撃と敵を挟撃する作戦だ!
ピッ
フォルス「みんな!大技を使う!少し距離をとれ!」
フォルスは敵を一掃する意思を示した!
フォルス「いくぞ!」
「古の魔神セイレンよ!敵を滅ぼせ!」
「ルナティックサンダーーーー!!」
フォルスの大技が炸裂する!見渡す限りに稲妻が縦横無尽に走る!
バイル帝国の宇宙船エッグの艦隊が次々稲妻の洗礼を受けて沈んでいく!
まさに魔神である!30以上もの宇宙船エッグは一瞬にして全滅した!
フォルス「ふぅーー!!」
「やったな。」
ネルス「……。凄い……。」
ネルスは放心状態である。
エルバーン「なんなんだ?これは?」
エルバーンは絶句する。
ピッ
エルバーン「デビット………。」
ピッ
デビット「……。今のがこの世界の真実……。星の力だ。」
デビットは淡々と話した。
エルバーン「……。星の力……。」
アバン「ひょーー最高ッス!」
アバンがはしゃいでる。
フェイ「なんなの一体?フォルス様がやったの?」
フェイは目をきらきらさせて呟いた。
隆は冷静に話始めた。
ピッ
隆 「フォルス様、大陸の中心です。まだ地上部隊がいるようです。
ピッ
ネルス「………。フォルス!私に地上は任せてくれないか?」
ピッ
フォルス「……。わかったよ任せる!」
ネルスの編隊は地上に降りた。
そこは要塞が四方八方犇めく基地になっていた。
ネルス「ふん!性懲りもなく!」
ネルスは赤い月セイレンに行ってから自分の能力に恐れを抱いていた。
《力の暴走》を制御出来なければ守りたい者も傷つけてしまう。
しかし、恐れてばかりでは始まらない。心を落ち着かせて、自分を
しんじなければ!
ネルス「古の魔神セイレンよ!目覚めの刻!」
《ルナティック バーーーン!!》
ネルスの大技が炸裂した。要塞基地は大地震に襲われ大地は裂けて、そのなかに飲み込まれていった。
こうして、旧タルタス帝国のあった北の大陸をバイル帝国から奪還した
風の国、竜神の国連合国軍。
この戦争がなにをもって勝利なのか?答えのない戦いは続いていく。
第1章 群雄割拠 END
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