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夜明け前が最も暗い  作者: 富永 真一
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小俣小の前途


 小俣小の児童数は一〇〇〇人強で、少子化の進む日本全体で見ても大規模校に分類される。学区に当たる地域は平均的な広さで、三つに大別される。


まず戦後直後の闇市から発展したという商店街を中心とする辻駅前地域。学校から南側に位置する駅前には古くから住んでいる“地元民”が多く。親の代から小俣小に縁がある家庭がほとんどだ。


北側の赤松山のふもと周辺に赤松団地という築三十年の市営団地が十棟並んでいる赤松地区。伝統的に小俣小に一定の割合の児童を送り込んでくる。


三つ目が隣の大曲小の境にある再開発地域の鶴田地区。市が電池工場跡地に大型ショッピングモールを誘致した際に周りにあった田園を買い上げて大型の高層マンションを建てた。隣の市にあった病院も誘致に成功し、鶴田地区には多くの近隣の県からも多くの住民が移り住んできた。


鶴田地区が整備されるまでは七〇〇人を切る児童数で今後さらに減る見込みだったが、鶴田地区からの児童数の増加は、辻、赤松地区からの児童数の現状を上回るペースで増え続け今後五年間のうちに一二〇〇人を超え県内でも有数の大規模校になる見込みである。


歴史や文化の違う地域からの児童の受け入れは、学校へのニーズの幅を広げることになる。多種多様なニーズを受け止めながら経営していかなければならない難しさも抱えているのである。


                 つづく


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