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秘密基地
言いたいことがあった
ぜんぶ、笑って流された
いつのまにか
わたしには意志がないことになっていた
あきらめた
やりたいことがあった
ぜんぶ、笑ってばかにされた
いつのまにか
わたしには夢がないことになっていた
あきらめた
やってほしいことがあった
ぜんぶ、笑って押しつけられた
いつのまにか
わたしには友がいないことになっていた
あきらめた
わたしは隠れていた
だれもいない場所で、ひとり泣いていた
だれかが、涙に気づいてくれた
そこには、わたしに似た人がいた
本当にだれもいない場所ではなかったけれど、私を笑うひとはだれもいない場所だった
そこに光があたることはないのだろう
それでいい
ここが、わたしたちの秘密基地なのだ