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パイロクスマンガイト

挿絵(By みてみん)

ルース

0.28ct

ブラジル・ミナスジェライス州産

原石

重量未計測

愛知県北設楽郡設楽町八橋・田口鉱山表山鉱床産


Pyroxmangite

パイロクスマンガイト

又はパイロクスマンジャイト

和名:パイロクスマンガン石

硬度:5.5~6.0

分類/グループ:イノ珪酸塩鉱物/パイロクスフェロアイト~パイロクスマンガイト系列

 純粋な物はロードナイトの同質異像

晶系/産状:三斜晶系/板状、粒状、層状、塊状、稀に結晶

化学組成:Mn2+SiO3

 最新研究で鉄が含むものが確認され、

 (Fe,Mn)7Si 7O 21

 と表記される場合もある

劈開:完全

比重:3.61~3.80

屈折率:1.728~1.756

副屈折率:0.017~0.019

分散度:中程度(明確な数値は出されていない)

蛍光(通常認識):なし

長波蛍光:なし

短波蛍光:なし

主な色:ピンク、赤、濃赤、茶色、

多色性:なし

発見年:1913年

登録年:1913年


名の由来はマンガンを含有した輝石(pyroxenes)という事で

William E. Ford と W. M. Bradleyによって

1913年に命名されており、

名前の通りマンガンが含まれた珪酸塩鉱物ではあるが

1970年アポロ11号が持ち帰った月の石から発見された、

Mn<Feの鉄が多いパイロクスフェロアイトと

Pyroxferroite (Fe,Mn,Ca)SiO3

上記と固溶体を成していることが判明しており、

後に1976年に合成実験を行った結果、

純粋なMnSiO 3組成のパイロクスマンガイトは

同じ組成のロードナイトの高圧低温による同質異像であることが判明している。

(ロードナイトは同組成、高温低圧)


現在はパイロクスフェロアイト~パイロクスマンガイトという

固溶体グループに属しており、

グループ基本組成式として

(Fe,Mn,Ca)SiO3 to Mn2+SiO3と表記される場合もある。


鉱物的にはごく少量しか採れないという事もなく

激レア!とまでは行かない程度のレア度ではあるが

これがルースでとなると話は激変し、

劈開性が強すぎるらしく

完全無傷でルーペクリーンな結晶からでないと

ルースに出来ない上に

劈開性が特殊で長方形や四角形など

結晶形をあまり崩さない形にしかできず

ラウンドの物は存在しない。

それもブラジル産の物であれば

少量インクルがあってもなんとか作れる

といった状態で

基本的に透明なルースはブラジル産のみという状況。


産地自体は

ルースになりえるブラジル産以外では

オーストラリア、オーストリア、カナダ、中国、

チェコ、コンゴ、フィンランド、フランス、ドイツ、

ガーナ、ギリシャ、インド、イタリア、

メキシコ、ニュージーランド、ペルー、

ルーマニア、ロシア、サウジアラビア、スロバキア、

南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、

スイス、イギリス、アメリカと

非常に多くの場所から産出報告がある。


日本においては

写真の愛知県田口鉱山産が飛びぬけて綺麗で有名であるが

現在は閉山、立ち入り禁止となっているため

徐々に入手が困難になってきている。

またこの田口鉱山産は

比較的大きな結晶も多く、

一見ファセットが行けそうに見える物も多いのだが

この産地の物は上に書いた特殊劈開性が非常に強く

完全無欠の美麗結晶からではないと

ルースは不可能だそうで

写真に載せた程度の物ではファセットは無理との事。

(内部インクルージョンが広がり爆裂するらしい)


愛知県以外にも

岐阜、群馬、北海道、兵庫、茨城、岩手、

鹿児島、熊本、京都、長野、滋賀、栃木、

東京、和歌山、山口と

産出自体は多くある。

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