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マジカル・トルマリン

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

※一番下は比較用のパーティーカラーで

 マジカルトルマリンではありません。

以下おもて向きでの場所

左上原石 モザンビーク産8.46ct

中段左 モザンビーク産1.35ct

下段左 モザンビーク産1.23ct


右上原石 アフガニスタン産5.70ct

中段右 アフガニスタン産2.83ct

下段右 アフガニスタン産1.73ct


最下段比較用パーティーカラー、ブラジル産0.98ct


Tourmaline

トルマリン

和名:電気石

硬度:7.0~7.5

分類/グループ:珪酸塩鉱物/トルマリングループ

晶系/産状:三方晶系/柱状、稀に累退構造

化学組成:AD3G6 (T6O18)(BO3)3X3Z

 A = Ca, Na, K, Pb もしくは該当なし

 D = Al, Fe2+, Fe3+, Li, Mg2+, Mn2+, Ti;

 G = Al, Cr3+, Fe3+, V3+;

 T =Si又はAlもしくはB

 X = O and/or OH;

 Z = F, O and/or OH

劈開:1方向に不完全

比重:2.90~3.40

屈折率:1.614~1.666

副屈折率:0.014~0.040

分散度:0.017

蛍光(通常認識):なし

長波蛍光:なし

短波蛍光:なし

条痕:白

主な色:ほぼすべての色が存在

多色性:なし

発見年:1707年

承認年:2011年

再公開年:2013年


2010年頃に颯爽と登場したトルマリンで

本来多色性がないトルマリンの中で

言葉で説明するには多色性が凄まじいとしか

表現が言えない不思議なトルマリン。

実際に偏光板で見た際には多色性由来ではない為

色の変化は見えず、

発見当時もなぜこのように色が変わるのか不明とされ

一説ではウサンバラ効果のあるトルマリンと

似た現象ではないかと言われているが

絶対数が少なすぎる為に研究もされていないようで

真偽は不明のままの謎多きトルマリン。

その特性上本当に一般的なトルマリンかもわからない為

トルマリングループ全体の基本組成式での掲載にいたしました。

同時期くらいに

濃い青で一見インディゴのように見える物が出たのだが

詳しく検査すると

ドラバイトとウバイトが混ざった物と分かったものがあり

マジカルも同じように

トルマリングループの固溶体だろうと考えられます。

モザンビーク産は特に濃い茶色が出る様子から

ドラバイト系列は入っていそうな気はしますが

アフガニスタン産は

リディコータイト系列が混じっているのではと

感じますが検査に出したことはありません。


表からは見えない色が

裏返したり横から見ると

いきなり違う色が現れるトルマリンで

多色性以外に分かりやすく言葉にすると

鏡の上に置いて視ると

鏡に映る色とルースの色が違うという

なんとも不思議な様子から

マジカルという名称を与えられたが

その当時から石沼にいないと聞きなれない名称で

昨今全く話題にならない為

2015年以降あたりから石沼に沈んだ人だと

聞いたことがないというトルマリンとなり

知っている人が激減している。


実物を見ずに写真判断になると

普通のバイカラーやパーティーカラーとの

違いがあるとはいえ、

色として確かに写真に残るために分かりづらく、

写真自体も非常に撮りにくい為

違いを分かるようにするには

枚数を撮るしかない。

その上動画で見てもなんとなく違うのが分かりはするものの

やはり肉眼で見るのとは異なるために

はっきりと認識するのは難しい。

通常のパーティーカラーなどは

どの方向から見ても

見え方に多少の差異はあれど

どこかしらにその色が確かに存在しており

わかるものですが

マジカルはその色がある方向からだけ見えるという違いがあり

カラーバンドがどこにもない様子は

本当に不思議と言いたくなる物。


アフガニスタンの一部で

無色透明〜淡いピンクの地色に

ハッキリしたピンクと青緑が現れる物と

モザンビークの一部で濃い赤紫から

緑と茶色が現れる物がほんの少量出回り

流通名としてマジカルトルマリンと呼ばれほんの一瞬だけ流通していた。

そのあまりにも不思議な性質から一躍有名になった石だが、

紛争地域ど真ん中だったらしく

追加採掘が出来ず、

なおかつ産地がすでに跡形もないとも

元の採掘場所がどこかもわからなくなっているらしいという状態で

現在は探しても見つからない幻のトルマリンとまで言われており、

時折「マジカルトルマリン」として

販売もありはするが

残念ながら大半はカラーバンドがあり

ただのバイカラーやトリカラー、

パーティカラーというのが実情。

名称もカナ表記でマジカルトルマリンというのは

時折目にするのだが

マジカルカラーという

混在した名状しがたい色を説明している場合があり

今回紹介したマジカルトルマリンとは全くの別種になる。

またmagical tourmalineと英語表記で検索した場合は

逆に何も情報が出てこず

海外では別名称で出回っているか

微妙に綴りが違うかだと思われる。


なおかつその特性上写真では分かりにくく

ネット販売に不向きで

実物を見ないと理解しにくいのだが

すでに販売が激減していて

実物を肉眼で見れる機会がなく

なかなか良さが伝えきれない石となっています

2010年頃はまだ動画の画質も低く、

アップ出来る制限も低かった為

ネット上で探してもほぼ情報がなく

ごく一部が知るだけの

知る人ぞ知る石の一つ。


また裏返すとファセットのフチにだけ

色が出るものをフリップオーバー型と

呼称されてはいるが

これはこのトルマリンの特性と言うより

他の石でも発現することはあるが

ほとんどがファセットの全反射による視覚効果で

大体はラウンドファセットに現れ

このマジカルの場合はラウンド以外

オーバルやトリリアントでも発現しやすいという

特徴もある。

表のフチにでる表輪っか型もあるが

かなり少なくよりレアになる。

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