表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/68

トリプライト

挿絵(By みてみん)

0.28ct

ブラジル、ミナスジェライス州、Itinga産


Triplite

トリプライト

和名:トリプル石

硬度:5.0~5.5

分類/グループ:燐酸塩鉱物/トリプライトグループ

晶系/産状:単斜晶系/通常塊状で単結晶は非常に珍しい

化学組成:Mn2+2(PO4)F

 (Mn2+,Fe2+ ,Mg,Ca)2(PO4)(F,OH)

上記のようにグループ全体を指して書かれる場合もある

劈開:3方向に顕著

比重:3.85~3.94

屈折率:1.643~1.703

副屈折率:0.020

分散度:強め

蛍光(通常認識):無し

長波蛍光:無し

短波蛍光:無し

条痕:白~茶色

主な色:茶色、赤茶、暗褐色、黒、

多色性:あり(黄褐色:赤褐色など)

発見年:1813年

登録年:同年

発見地:Chanteloube, Razès, Bellac, Haute-Vienne, Nouvelle-Aquitaine, France


1813年にフランスで発見され

3方向の劈開からギリシャ語の3を意味するトリプルを語源として

トリプライトと命名され、

和名ではそのままトリプル石と呼ばれています。


燐酸塩鉱物の中では

トリプライトグループに属しており

このグループには

ウォルフェアイト(Wolfeite)

Fe2+2(PO4)(OH)

トリプロダイト(Triploidite)

Mn2+2(PO4)(OH)

ツウィーゼライト(Zwieselite)

Fe2+2(PO4)F

それとトリプライトが属していますが

トリプライト以外は非常に小さな結晶にしかならず

どれも単結晶ルースは見たことがない。

またトリプライトの亜種として

Metatriplite

黒に変化したものや

Talktriplite

マグネシウム優位体の物が報告されている。


発見から200年ほど経っていますが

知名度が低いのはその劈開性によってルースにするのが困難であり

なおかつ色も基本的に暗い茶色~褐色と

目立つ色ではなかったためです。

2019年頃にパキスタン・スカルドゥで

明るいオレンジに近い物が発見され

注目を浴びたこともあったのですが

残念ながら産出した量が少なく

知る人ぞ知る石の一つなっています。

また大きな結晶になりにくく

基本小さいルースで通常0.01~0.2程度で

0.5ct超えたら大きいと言われるのも

原因の一つ。

パキスタン産は0.5を超える物も出ていたので

人気になった要因の一つでした。


パキスタンから見つかるまでは

ルースの大半はブラジル産ばかりで

他の国からも産出はあったものの

大半は不透明に近い物やインクルージョンの多さで

ルースに向かない為に

ルースになりえる産地は非常に限られています。

主にブラジル、パキスタン、稀に中国、ウズベキスタン


鉱物としてはそれなりに産出があり

アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、

ボリビア、カナダ、チェコ、フィンランド、

フランス、ドイツ、イタリア、カザフスタン

マダガスカル、モンゴル、モザンビーク、

ナミビア、北朝鮮、ノルウェー、ポーランド、

ポルトガル、ルーマニア、ロシア、ルワンダ、

スロバキア、南アフリカ、スペイン、

スウェーデン、スイス、イギリス、

スコットランド、アメリカ、ジンバブエ

などから報告があります。


日本からは1977年に発見され

現在は2か所から報告があり

最初の発見地である

岐阜県桐生市津久原(梅田)鉱山と

2010年に発見された

福岡県福岡市長垂山からの報告があります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ