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ソグディアナイト

挿絵(By みてみん)

タジキスタン・Dara-i-pioz産

14.00ct(母岩含む)

(ピンク部分が本鉱)

挿絵(By みてみん)

長波照射時の蛍光の様子


Sogdianite

ソグディアナイト

和名:ソグド石

硬度:7.0

分類/グループ:シクロ珪酸塩鉱物/オースミライトグループ

晶系/産状:六方晶系/板状、板状集合塊、繊維状集合塊など

化学組成:Zr2KLi3Si12O30

 K(Na, □)2(Zr, Ti, Fe3+, Al)2Li[Si12O30]と書かれる場合もある

劈開:1方向に完全

比重:2.77~2.90

屈折率:1.606~1.608

副屈折率:0.002

分散度:不明

蛍光(通常認識):あり

長波蛍光:暗紫

短波蛍光:赤?

条痕:白

主な色:紫、淡いピンク、ほぼ無色

多色性:なし

発見年:1968年

登録年:1968年

発見地:Dara-i-Pioz Massif, Districts of Republican Subordination, Tajikistan


1968年にタジキスタンのアルダン山脈で発見された

比較的新しい稀少鉱物で、

多種多様な鉱物の中で

唯一K、Li、Zr が主成分の鉱物として

鉱物標本コレクターが必死に探し求める物であるが

産出量が非常に少なく

産出地自体も極めて限定的な為、

滅多に見つかる物ではない。

ほぼ不透明から半透明までの透明性で

独特な色合いからカットされることが

あるらしいとは聞いたことはあるが

過去1度も実物を見たことはない。


近縁種には組成もかなり近いスギライトや

グループ名のオースミライト(大隅石)、

レアストーンコレクターが血眼になって探す

ローレントーマサイトなどがある。


発見からしばらくの間は

TLタイプロカリティのタジキスタンでしか見つかっていなかったが

90年代に入ってからアメリカ・ワシントン州でも見つかったほか

2006年に南アフリカ、

2021年には愛媛県越智郡岩城島暮坂山でも発見されている。


この岩城島は世界で最初にスギライトが発見された地ではありますが

発見当初のスギライトは今皆が思い浮かべた紫色ではなく

淡い黄褐色の物であり当初はユージアライトではないかと言われていました。

紫色の物は1980年に南アフリカで発見されるまで待たなければなりませんが

面白いことに今度はこちらがソグディアナイトだと思われていました。


ただ逆を言うとたった4産地でしか見つかっておらず

非常に少ない為、もし見かけたら確保する事をお勧めする1石。


なお産地的にほぼ同じところから出る上に

成分的にも近しい為に

スギライト KNa2(Fe3+, Al, Mn3+)2(Li3Si12)O30

ソグディアナイト K(Na, □)2(Zr, Ti, Fe3+, Al)2Li[Si12O30]

スギライトとソグディアナイトはよく混同されており

検索を行うとやたらと濃い紫の物が

ソグディアナイトとされている場合があるが

大半はソグディアナイトではなくスギライト。

簡易な判別方法として

スギライトは蛍光せず

ソグディアナイトは蛍光するので

蛍光の有無で判別する方法と、

スギライトの大半は基本不透明~半透明な為

透明度が低い紫で白いスジがある場合は

スギライトを疑っていい。

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