マイクロライト
0.35ct
モザンビーク産
Microlite
マイクロライト
和名:微晶石
硬度:5.0~5.5
分類/グループ:酸化鉱物/パイロクロアスーパーグループ(マイクロライトサブグループ)
晶系/産状:等軸晶系/粒状、塊状、八面体結晶など
化学組成:(Ca,Na)2Ta2O6(O,OH,F) 7
組成は改訂前のマイクロライトグループの基本組成で
この通りの組成ではない可能性があります。
劈開:8面体方向に明瞭
比重:4.3~5.7
屈折率:1.93~2.02(放射元素含有個体は屈折が高くなります)
副屈折率:等軸晶系には複屈折はない
分散度:不明
蛍光(通常認識):なし
長波蛍光:なし
短波蛍光:なし
条痕:淡黄色~茶色
主な色:黄色、褐色、緑、淡黄色
多色性:なし
発見年:1835年
登録・改訂年:2010年
発見地:Clark Ledge pegmatite locality, Chesterfield, Hampshire County, Massachusetts, USA
昔はただ単にマイクロライトとだけ言われていたのですが
上記データにもあるように
2010年にIMAにより改訂されており
より細分化しています。
写真の物は改訂前に入手したものなのと
成分分析したわけではないので
どれに該当するかは不明の状態です。
ただほぼすべて組成にTaが入ってる時点で
かなりのレアストーンなのは間違いなく、
タンタル含有の物は基本ほぼ不透明になったり
赤っぽい色なのが多いので
ここまで透明感のあるものは稀有な存在であり、
異質とも言える物となります。
ただ正直な所
蛍光するわけでもなく、
色も透明感はある黄色とはいえ
硬度も6を下回りアクセには微妙なライン。
しかもとびぬけて低いわけでもなく、
一言で言うと「地味」と言いたくはなります。
コレクター目線で言うと非常に上級者向けの
コレクターストーンではあると思います。
細分化したあとの物は
14種ほどに細分化しているが
成分分析にかけないと分からない部分となります。
ただし屈折測定だけで
通常1.93~1.94の物が
メタミクト化した物は1.98~2.02と
高くなるようなので
屈折率測定して値が高ければ
ウランマイクロライトかイットリウムマイクロライトかと
候補を減らすことは可能になるかとは思います。
またビスマスが入っているマイクロライトもあり
こちらは原石段階でビスマス特有の
虹色光沢があるので見た目で除外できると思われるので
これも候補から減らせると思いますが
どれにしたって成分分析はどうしても検査費用が
高くなってしまうので
例えて言うとスカポライトグループの同定が難しいので
とりあえずスカポライトと書いとけ
に近いのかもしれません。
写真のモザンビーク産の物は
2007年頃にぱっと世に出てきていたのですが
昨今まったく見なくなっており
なおかつモザンビーク産の透明で黄色の物は
ほぼ見たことがない為
探してみつかる物ではない激レアな1石と言えるでしょう