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ペンタハイドロボライト(五水灰硼石)

挿絵(By みてみん)

ルース0.15ct

ラフ未計測

山県川上郡備中町布賀ふか・布賀鉱山産

挿絵(By みてみん)

短波照射中の蛍光の様子


Pentahydroborite

ペンタハイドロボライト

和名:五水灰硼石

硬度:2.5

分類:硼酸塩鉱物(ソロ硼酸塩)

晶系/産状:三斜晶系/塊状、微細結晶集合塊など

化学組成:CaB2O(OH)6 · 2H2O

劈開:なし

比重:2.00~2.03

屈折率:1.531~1.546

副屈折率:0.011~0.014

分散度:中程度

蛍光(通常認識):あり

長波蛍光:なし

短波蛍光:紫蛍光

条痕:白

主な色:無色

多色性:なし

発見年:1961年

登録年:1961年

発見地:Novofrolovskoye B-Cu deposit, Tur'insk, Turya river, Serovsky District, Sverdlovsk Oblast, Russia


非常に希な産出の鉱物で滅多に見られる鉱物ではないレアストーンの一つ。

しかも綺麗な結晶となるとこの日本の岡山布賀鉱山のみという

産地が非常に少ない石。


残念なことにこの布賀鉱山はすでに閉山しており、すでに絶産。

世界的に稀有な産地でカナダケベック州モンサンチラールと並ぶ

希少鉱物の宝庫だったために

一般人の採掘は禁止ではあったが

研究目的の許可された者のみ

細々と研究されていたが、

2022年頃に心無いごく一部の者が無断侵入し

研究者の入山も一切合切禁止という事になってしまった。


それも一般入山禁止の立て札があったにもかかわらず、

その立て札を破棄したうえで無断侵入した

バカな採掘者のせいというのが

なんともやりきれない。

ダメと言われたところには入ってはいけない、

持ち帰り禁止と言われたところのを採取してはいけない、

OKのところも常識的な範囲にとどめ

重機を持ち出すようなバカな業者の立ち入りなどもってのほか。

最低限のマナーは守ってほしい所です。


話は戻りますが

カット石ともなるとおそらく世界で見ても一社だけしかカットに成功していないかも?

という超絶レア種になってきます。

そもそも原石の入手すら非常に難しくなっている現状、

もはや産出もない上にカット出来る大きさの結晶もごくわずか

硬度も2.5と人の爪と同じ硬さしかなく、劈開も強く、結晶自体も小さく

カットが非常に困難であるため市場に出まわっていない。


0.2ctもあれば大きな方で通常0.1以下の大きさなようです


発見自体は1961年にシベリアで発見され、

当時は単位あたり5個の水分子に水和された石灰硼酸・水酸塩として記載された

そのため英名のペンタ(ペンタゴンが元)、

和名の五水となっているが

後日、2水和物であることが分かった

本来ならば和名も二水、英名もダイハイドロボライトになってもよさそうだが、

今現在もペンタハイドロボライト、五水灰硼石で通っている。


産地は元々原産地のロシアと布賀鉱山の2か所だけであったが

ロシアの別鉱山Solongo B deposit, Ozernoe ore cluster, Yeravninsky District, Buryatiaと

中国・内モンゴル自治区・Shijiangshan mine (Dashishan mine)と

セルビアのPobrdzhsky Potok & Peskanya deposits, Baljevac na Ibru, Jarandol Basin, Raška, Raška District, Central Serbia, Serbia

と現在は5か所の産地が存在している。

このうち内モンゴルの物は2014年頃に出回りだしたものと分かっているが

セルビアはいつ頃出始めたものかはわかっていない。


また布賀鉱山の物以外は非常に小さな結晶ばかりなので

ファセットが出来る物は布賀鉱山産以外には

現状出ていないが

内モンゴル産はもしかしたら出来るかも?と期待の出来るものもある様子。

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