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ヘルデライト(ハイドロキシ・ヘルデライト)

挿絵(By みてみん)

ハイドロキシヘルデライト

0.77ct

Olo Verde,MG・ブラジル産


Hydroxylherderite

ハイドロキシ・ヘルデライト

和名:水酸ヘルデル石

硬度:5.0~5.5

分類/グループ:燐酸塩鉱物/ガドリナイトスーパーグループ

晶系/産状:単斜晶系/柱状、板状、疑六方結晶状、繊維状集合、球状

化学組成:CaBe(PO4)(OH)

劈開:不明瞭

比重:2.90~3.02

屈折率:1.587~1.642

副屈折率:0.028~0.032

分散度:なし

蛍光(一般認識):帯緑紫色

長波:稀に濃い青~緑色

短波:緑色

条痕:白

主な色:灰青色、黄緑、無色、淡黄色、紫、帯緑白色、水色など

多色性:なし

発見年:1894年

登録年:1954年(改名年)

発見地:Sauberg Mine, Ehrenfriedersdorf, Erzgebirgskreis, Saxony, Germany


一般的には単にヘルデライトとだけ表記されることが多いが

ヘルデライトは組成式で言うとCaBe(PO4)Fという

連続固溶体をなしているのだが

フッ素優勢の通常のヘルデライトは非常に少なく、

ほとんどが水酸基(OH)優勢の

本鉱水酸ヘルデライトである場合が多く、

かなり詳細な成分分析を行わないと分からない為

検査費用が高額になるのでされておらず

基本的にはハイドロキシ・ヘルデライトだと思った方がいい。


そんな中上記写真のものは

ものすごいバックストーリーがあり

その過程でちゃんとハイドロキシ・ヘルデライトであると

分かっている物で、

経緯を説明すると

発見当初かなり大きな結晶で世界でも有名な某店が買いつけたのですが、

「聞いていた石と違う」と販売元に戻された。

その後紆余曲折を得てこれも世界的に超有名なところが買いとり、

詳しく検査したところ

すでに発見されていたヘルデライトの変種であることが判明。

現在スミソニアン博物館に展示されている

世界最大の同石がその有名店が寄贈したものなのだが

写真のこの石は

その寄贈された最大の同石と「同じ結晶」からつくられた完全な兄弟石。

大きなカット石を作る際に出た小さくなった結晶からこれを作り出した

と言うすごいストーリーのある石です。


ハイドロキシ・ヘルデライトは

ガドリナイトスーパーグループという

聞きなれないグループに属する石ではあるのだが

スーパーとつくようにかなり大きなグループのまとまりで

サブグループとしては大きく3つに分けて

ダトーライト、ガドリナイト、ヘルデライト

が属している。

細かく分けると16種ほどの鉱物種が属しているが

どれも非常にマイナーであるために

本鉱ヘルデライト以外だと

ダトーライト:CaB(SiO4)(OH)

以外は聞いたこともないという物ばかり。

先にご紹介したヴェイリネナイトの

MnBe(PO4)(OH,F)のマンガンが

CaBe(PO4)(OH)とカルシウムに置き換わったものではある。


最後に

挿絵(By みてみん)

ハイドロキシ・パープルヘルデライト

0.59ct

Xanda Mine,Viegem da Lapa,Mines Gerais,Brazil産


紫のルースも掲載して締めくくりとさせていただきます。

次回更新は明日9時です

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