セルサイト
カラーレス
0.68ct
レッド
0.16ct
Tsumeb Mine,Tsumebe,Oshikoto Region,Namibia
Cerussite
セルサイト
和名:白鉛鉱
硬度:3.0~3.5
分類:炭酸塩鉱物/アラゴナイトグループ
晶系/産状:斜方晶系/板状、卓状、柱状、双晶、塊状、疑六角形、稀に繊維状
化学組成:PbCO3
劈開:1方向に明瞭
比重:6.53~6.57
屈折率:1.803~2.079
副屈折率:0.274(2重屈折性あり)
分散度:0.040~0.055
蛍光:あり 長波:なし~黄~橙色、短波:淡い青~淡い緑
条痕:白
主な色:無色、白、灰色、青、緑、茶色、極めて稀に赤
多色性:微弱
登録年:1845年
発見地:Vicenza Province, Veneto, Italy
名の由来はラテン語の白鉛を意味する「cerussa」から命名された。
その名の通り大抵は無色から白色の物が多く、
鉛鉱床の酸化帯で2次鉱物として産出し、
世界各地で産出している。
非常に高い屈折率と分散度を持ち、
ダイヤモンド光沢もあるために無色のカットルースは
ダイヤモンドそのものよりも輝き、
魅了する魅力を持ってはいる物の、
硬度の低さももちろんだが
劈開性が強くカットする際に
針状に崩壊する性質があるため
研磨盤に突き刺さり盤1枚がダメになる可能性があり
カット難易度が非常に高く滅多にカットされることはない。
また他の鉛鉱物のところでも触れたように
比重が非常に重い為に
ct数の割に大きさが全然でないのも
ルースにされない要因の一つ。
色としては上記分散度の強さもあり
ルースにされる物は基本的に完全無色透明の物が多い。
また上記写真にある赤いものは
ほとんどの書籍に赤色がある事すらかかれないほどに
レアカラーとなり上記ナミビア・ツメブでしか見つかっていない上に
出た数そのものが少なく鉱物標本でも
出回ることが極めて稀になる色。
またセルサイトの亜種として
クロムセルサイト、銀含有セルサイト、亜鉛含有セルサイトが
報告はされている。
クロムセルサイトは鉛鉱物の一つクロコアイトとの混合物であるとされているが
いまだに詳しいことは分かっていないが
色自体は非常に明るい黄色であるため鉱物標本として人気がある。
銀含有の方はインクルージョンとして銀そのものや、
銀鉱物の微細な結晶の含有のあるもの。
亜鉛含有の方はイタリア、サルデーニャ島のモンテポニ鉱山でしか
見つかっていない亜鉛を含んだ青いセルサイトの亜種とされているが
鉱物標本すら出回っておらず写真ですら見ることがなく
よくわかっていない。
産地そのものは非常に多いが
ルースになるような高品質の物は
ナミビア・ツメブ鉱山産が有名ではあったが、
最近はモロッコ産やイラン産なども稀に見かけるようになっている。
鉱物としては他の鉛鉱物と同じく非常に多くの産地で見られ、
余りにも多い為に省きますが
日本国内でも多く確認されています。
国内であれば
秋田、青森、福岡、福島、岐阜、北海道、兵庫、
石川、宮城、宮崎、新潟、岡山、沖縄、埼玉、
島根、静岡、富山、山口など
国内でもかなりの県で産出報告があります。




