ポードレッタイト
0.03ct
ミャンマー・モゴック産
Poudretteite
ポードレッタイト、プードレッタイト、ポウドレッタイト等
和名:ポードレット石
硬度:5.0~6.0
分類:珪酸塩鉱物(サイクロ珪酸塩)
晶系/産状:六方晶系/等角樽型柱状結晶
化学組成:K2Na2B3[Si12O30]
劈開:なし
比重:2.51~2.53
屈折率:1.511~1.532
副屈折率:0.016~0.021
蛍光:なし
条痕:白
主な色:無色、淡いピンク、藤色、紫ピンクなど
多色性:地色により変化(濃いピンク:薄いピンク)、
無色:極薄い茶色
発見年:1965年頃
登録年:1987年
発見地:Poudrette quarry, Mont Saint-Hilaire, La Vallée-du-Richelieu RCM, Montérégie, Québec, Canada
2000年頃に定義された世界10大レアストーンにも
選ばれている石の一つで、
発見報告が極めて少なく、
レアストーンコレクターにとっては垂涎の宝石の一つ。
オースミライトグループに属しているのだが
このグループのカボションも含めカットされる物は
ポードレッタイトとスギライトとローレントーマサイトくらいで
鉱物標本好きとしてはソグディアナイト、
グループ名の元となった大隅石あたりが分かるだけで
グループ全体では17種ほどあるが知られている物は非常に少ない。
名称の由来は最初に発見された
1959年に設立されたカナダ・ケベック州にある
ポードレット採石場で名称そのままではあるが
採石場の名前というより
管理するポードレット家に敬意を表してつけられた。
なお現在はポードレット採石場の内情が、
元々あったR.ポードレット採石場は、
1992年から2007年にかけて
近隣にあったデミックス採石場、ユニミックス採石場など複数の
採石場を組織統合し管理しているため
古い標本と最近の標本では
現在使われていない鉱山名の場合がある。
このカナダ・ケベック州のモンサンチラールは
度々このレアストーン図鑑にも出てきたように
ここでしか出ない物なども含め
鉱物学的に非常に稀有な存在であり、
レアストーンの宝庫とも言われている。
宝石としては硬度が5程度しかなく
そもそも採れる量自体が少ない上に
結晶自体もそこまで大きなものではなく、
なおかつインクルージョンも多く、
カット出来るものが少ない。
その為にカットルースも0.1ctを下回るものも多く、
大きくても1ctを少し超える程度と
宝飾向けに出回る物ではない。
またそのような希少な石であるため
歩留まり重視でカットされるために
歪な形状でのカットも多い。
なお世界最大のカットルースは22ctの原石から切り出された、
9.41ctのファセットルースで
現在はスミソニアン博物館に展示されています。
発見から長らく最初の発見地、
カナダ・ケベック州でしか見つかっていなかったが
2000年にミャンマー・モゴックでも発見された。
ただ2024年6月現在でも
産地はカナダ・ケベック州モンサンチラールのポードレット採石場1か所と
ミャンマー・モゴックの3鉱山でしか見つかっていない。
(Kyauk-sin (Rock Elephant), Kyatpyin North, Mogok、
Ohn-bin-ywe-htwet (Coconut Tree mine), Mogok
Pyant Gyi mine (Pyan Gyi), Pein-Pyit (Painpyit; Pyan Pyit), Mogok)
今後新たな鉱山が見つかることを期待する人は多い
次回更新は明日10時予定です