パイロモファイト
0.20ct
中国産
Pyromorphite
パイロモファイト、パイロモーファイト、
パイロモルファイト、パイロモロファイトなど
和名:緑鉛鉱
組成:Pb5(PO4)3Cl
分類:燐酸塩鉱物
硬度:3.5-4.0
晶癖:六方晶系/柱状
比重:7.04
条痕:白色
劈開:無し
断口:不規則
光沢:亜金剛光沢~樹脂光沢
屈折率:2.048-2.058
発見年:1784年
命名年:1813年
主な色:緑、茶色、黄色、橙色
〇〇鉛鉱という鉛を含む鉱物で、
先に紹介したバナジン鉛鉱もここに含まれます。
鉛を含んでいるために
どれも比重が重く、
ct数に対して小さくなるのが欠点。
鉛鉱シリーズとしては
紅鉛鉱
方鉛鉱
白鉛鉱
テルル鉛鉱
硫酸鉛鉱
モリブデン鉛鉱(水鉛鉛鉱)
バナジン鉛鉱(褐鉛鉱)
青鉛鉱
などがあり〇〇鉛鉱シリーズだけを
集めるコレクターもいるほどであり、
なおかつ鉱物標本コレクター界隈全体でも
「聖杯」とまで言われるほど
コレクター垂涎のリナライトは大人気鉱物の一つ。
ただしリナライトは非常に目を惹く綺麗な青ではあるが
極小の針状結晶であるためにルースは存在しない。
鉛を精製するための
鉱石として主要なものは
アングレサイト、セルサイト、ガレナ、パイロモファイトで
一番使用されるのはガレナである場合が多い。
話を戻してパイロモファイトの名前の由来は、
ギリシャ語で「火」の意味のpyr と、
「形」という意味の morphe から名づけられました。
昨今人気の鉱物標本としては
中国産の柱状結晶の真ん中が太く、
まるで樽の様な形で
色は通常緑、または黄色で、
時折オレンジ、そして茶色の場合もあるようです。
鉱物としてはそこまでレアな石ではないですが、
ことカットルースとなると滅多に見ることがない石になるかと思います。
産地としては
アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、
ベルギー、ボリビア、ブラジル、ブルガリア、
カナダ、チリ、中国、韓国、北朝鮮、チェコ、
フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、
アイルランド、イタリア、マダガスカル、
メキシコ、モロッコ、ナミビア、ポーランド、
ポルトガル、ルーマニア、ロシア、スロバキア、
南アフリカ、スペイン、スイス、イギリス
スコットランド、アメリカ(各州)など
かなり色んな国から産出がある。
日本では宮城県池月鉱山、岐阜県神岡鉱山の物が有名ですが、
他にも
秋田、福井、福岡、福島、群馬、北海道、
兵庫、石川、鹿児島、大分、岡山、
埼玉、静岡、茨木、富山など
各地で発見・報告がされている。
また発見という意味では
アポロ17号(1972 年 12 月 7 日~19 日) の着陸地点、
タウラス・リトロウ渓谷の岩石サンプルからも
検出されている。
次回更新は明日10時です。




