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カタプレアイト

挿絵(By みてみん)

0.21ct

カナダ・ケベック州・モンサンチラール産


Catapleiite

カタプレアイト(カタプレイアイト)

和名:カタプレ石

硬度:5.5~6.0

分類:珪酸塩鉱物(サイクロ珪酸塩)

晶系/産状:単斜晶系/板状集合塊、疑六角板状

化学組成: Na2Zr(Si3O9) · 2H2O

劈開:完全

比重:2.65~2.90

屈折率:1.591~1.629

副屈折率:0.036

蛍光:長波・なし、短波・黄緑~緑色

条痕:白~淡黄色

主な色:無色、暗茶色、暗赤色、黄色、灰色、

多色性:なし


1850年にノルウェーの鉱物学者 Paul Christian Weibye (1819-1865)によって

初めて記載された鉱物で、

発見も彼自身が1849年に発見しています。

名前の由来はギリシャ語の κατα =「とともに」、

および πλειον =「より多く」に由来しており、

他の希少鉱物と共に産出することが多いことから

命名されています。

最初に発見されたタイプロカリティは

Låven, Larvik, Vestfold, Norway産


ルースの9割が無色でたまに半透明白濁の

地味な色味をしているため

あまり注目される石ではなく

知名度もほぼないような石ではあるが

ここ最近レアストーンを扱うショップさんで

ちらほら見かけるようになっている石の一つ。


「産出地域が限られている」と書かれることが多いが

アンゴラ、オーストラリア、ブラジル、

中国、フィンランド、グリーンランド、

マダガスカル、マリ、モロッコ、

ナミビア、ノルウェー、パラグアイ、

ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、

カナダ、フランス、ドイツ、ウクライナ、

ギニア、インド、キルギスタン、リビア、

ロシア、南アフリカ、イギリス、アメリカ

と産出国自体は各国から産出はしている。

日本からの産出は現在のところ報告はない。


ただしこれらは鉱物としての産出であって

カット出来るような結晶での産出は

カナダ・ケベック州に限られているのが実情。

実際の話カナダ産以外のルースは見たことがありません。

ただ上にも書いたようにカナダ産は無色~白濁~灰色のみで

カラーバリエーションはないのが現状。

鉱物としての話にはなりますが

他産地で言うと

原産のノルウェーの物は暗赤茶色、

ロシア産に薄い黄色の物は写真ですが確認できます。


カタプレアイトグループとして

亜種にCa優位の

カルシオカタプレアイト(Calciocatapleiite)

CaZr(Si3O9) · 2H2O

も存在はしているようだが

ルースとして出回る物は

Na優位のカタプレアイトのようです。

カルシオと区別するために

ナトロンカタプレイアイト(Natronkatapleït)と

明記される場合もある。


鉱物でのカタプレアイトの話にはなりますが

歪ではあるが六角形の板状の結晶が

何層にも重なり、

まるで雪の結晶のように積み重なっていて

短波で黄緑に蛍光する様は

鉱物コレクターの中では一定の人気がある石にはなっている。

ブックマーク登録や、

☆を★にしていただいたり

いいねをしていただけると

執筆の励みになりますので

是非もうひと手間ぽちっとしていただけると

作者が喜びます。


次回更新日は明日10時予定です。

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