変態がいっぱい
先日、スーパーで女性用トイレに入ろうとするおじいさんが居て、
「ここは女性用だから男性用は向こうですよ」
と、声を掛けたら
「孫のつきそいだ!」
と怒鳴られました。
でもその後出てきた女性用トイレ使用者は中学生(制服で分かった)で、つきそいが必要な年齢ではなく、もう限りなくそのおじいさんは警察に通報して良いんじゃないかなって感じがしたのですが、平謝りの女子中学生に免じてその場は流しました。でもこんなことがありましたよとサービスカウンターの店員さんには報告しておきました。
もしも付き添いが必要な幼い子供だったら多目的トイレに入るとか方法はあると思うんですけどね。
春めいて来たので変態出没のシーズンですね。
嫌ですけど。
昔は結構な頻度で変態出没していましたが今は少なくなって、年に一回もみないなって事も増えてきて喜ばしい限りです。
私は高校は女子高校へ通っていたんですよ。
女子高と言うと結構変態に狙われるらしく、学校周辺では変態が結構出没していました。
基本自転車通学だったのでまだマシだったのですが、たまにバスで通学すると停留所から学校まで歩くことになりました。
通学路に通じた小さい路地側にトレンチコートの露出狂の変態さんが居たと思えば、学校の窓からしっかり見えるところでご自身を慰める変態さんや、R-18の写真雑誌を校庭に放り込んで来たりとかはありましたねぇ。
先輩にとても手慣れた方が居て、たまたま同じバスで降りて一緒に学校へ向かう際に露出狂の変態さんに遭遇しました。
「あら、春とはいえまだまだ寒いですものねー。縮んでしまって小さくて可哀そうなナニですね」
と、にこやかーに相手をあしらいました。
「きゃーとか、いやーとか、変態!って言葉は相手喜ばせるだけだから、無反応か小さいとコメントしてやれば良いよ」
「勉強になります」
男性が傷つくコメントのいくつかをレクチャーしてもらい、後日披露する事になった際、相手が意気消沈したのは良い思いでです。
これは社会人になってからだったのですが、雑居ビルに入った事務所に仕事で通っていた時があり、その時はいくつかの会社でお手洗いが共有でした。
利用したくてお手洗いへ向かっていた時がっしゃんと凄い音がして、びっくりしてドアをあけると、手洗い場のタイルに転がる男性と、その男性の足を傘の持ち手部分で捩じる別会社の女性が居ました。
「痴漢ですか?」
「そう!」
「違う! 俺は痴漢なんかじゃない!」
「はあ? 言い逃れなんかさせないよ!」
「違う! 痴漢じゃない、俺は覗きをしようと思ってカメラ仕込みに来たんだ!」
「……」
え? 主張するところそこ?と思いつつ私は女性に尋ねます。
「警察に通報ですかね、それとも管理室へ行ってきた方が良いですか?」
「そうね、管理人さんに主導してもらった方が良いわね。私拘束で手一杯だからお願いします」
その男性は小型カメラをいくつも持っていたそうです。
痴漢にしても覗きにしても犯罪ですがその男性は痴漢より覗きの方が迷惑をかけない、本人に気が付かれないなら良いじゃないかと謎の主張をしていました。
様々な変態が居ますが、病院で遭遇した方は、一見露出狂でした。
総合病院で受診した科ではなく、別の科へ行くように言われ、長い廊下を歩いていました。
そこへ横の通路から出てきた病衣をきたおじいさんがいたのですが、その方はズボンがひざ下くらいまで下げられた状態で。
うーわーと思い少し前を歩く病院のスタッフを呼び止め彼のことを報告しました。
するとそのスタッフは私に謝罪したあとそのおじいさんへ優しく声をかけたのです。
「〇〇さん、ズボン上がってないよー、ちゃんとあげようねー」
「へ? あぁこりゃいかん」
おじいさんはズボン上げ忘れで悪意も悪戯心も何も無いちょっと耄碌した方だったようです。
その話をつい、診察してもらってからロビーで知り合いの看護師に話をすると
「ズボン下すの忘れておしっこしちゃう人もいるし、人それぞれだわねー」
さすが看護師はおおらかだわーと感じた次第です。
色んな変態さんが居ましたけれど、最後に女性の変態さんをご報告しようと思います。
その方は人の話によると酷い失恋をして心のバランスが悪くなってしまったのだそうです。
夕方位から近所を徘徊し、彼女的に好みの男性をみかけると、すさささささっと近寄り(この歩くスピードが競歩選手かと思う程に早いので私は思わずびっくりしたことがあります)、男性の手を取りご自身のスカートの裾へ導かれます。
「何すんですか!」
男性が驚いて手を振り払い、後方を歩く私と視線があうと
「俺、痴漢じゃないですからね、この人が勝手に」
と、身の潔白を主張してきます。
男の人は一見被害者に見て貰えない事があるから大変だなぁと思ったものです。
声に気が付いた近所の方が道路に出てきてくれて、女性の身元が分かり、ご家族に連絡をしてくれたようで何とかなりましたが、その人は離れようとする男性をうっとりとみつめてにやぁっと笑っていました。
家族に連れられ引き離された女性は男性に「またね」と声をかけていました。
男性がその日安眠できたのかがちょっとだけ気になった私でありました。