【1-1】チュートリアル
目に留めていただきありがとうございます。
この作品は以前に投稿していた【ルート】という小説を、大幅に加筆・修正したものになります。
是非一緒に推理対決を楽しんでいただけたら幸いです!
【チュートリアル】
物語の世界に入る前に、まずはこの推理小説を読むにあたってのルールを説明しよう。
ゲームで言うところの、いわゆるチュートリアルというやつだ。
これからあなたには物語のキャラクターの一人になってもらい、
正しいと思うトリックや犯人を選びながら読み進めてもらうことになる。
一般的な小説とは異なり、ほんの少しだけコツが必要になってくるのだ。
だからといって、そんなに身構える必要は無い。
ルールはたった二つだけ。
非常にシンプルなルールだ。
《ルール1》
この推理小説には、二通りの楽しみ方がある。
物語をゆっくり楽しみたいというあなたは、
このまま一ページずつ順番に読み進めてもらいたい。
他の小説では体験することのできないスリルや興奮を味わいたいというあなたは、
これから提示されるいくつもの選択肢の中から、正しいと思うものを選んで読み進めてもらいたい。
《ルール2》
これからあなたには、名探偵である『私』になってもらう。
この推理小説を読むにあたって一番重要なポイントは、
どれだけ私になりきれるかということだ。
難解なトリックや予想外のどんでん返しは非常に興奮するだろうが、
なによりも自分の推理が当たっていた時が一番興奮するはずだ。
その興奮を更に増幅させるためにも、あなたには私になりきってもらいたいのだ。
以上のルールを守ると約束してくれるのなら、
私もあなたに最高の推理小説をプレゼントすると約束しよう。