主要人物
登場人物
コン・シルフォ (転生前 節三 紺) 16歳
〈人獣〉
僅か14歳で命を落としてしまった転生者。転生後は、獣と人間のハーフである、〈人獣(ヒ
だが、殿下に見染められた事をきっかけに、王都まで来た。
転生前は、愛の無い家庭で育ち、長年続けられたいじめによる影響で、片思いをしていた男子中学生に橋から突き落とされた過去を持つ。
だが、転生後は愛に恵まれた家庭で育ち、その影響で、『他者を思いやる』心意気を身につけた。
そして多くの人々との出会いをきっかけに、『自分のやりたい事をやる』を、生きる上でのモットーとして掲げている。
何かとお節介な性格で、興味がある事には構わず突っ込んでしまう。
裏表がなく、自分の考えをズバズバ言っては、臆さずにどんどん進んでいく様は、多くの人々から賞賛されている。
ギン・シルフォ 22歳
〈人獣〉
ギンの兄であり、同じく〈人獣〉の青年。強さを求める為、20になると同時に里を出て、自ら兵士の道へ進んだ。
人間よりも体力や持久力のある〈人獣〉であるギンは、『シルバーエッジ』と呼ばれる程、その実力は飛躍的に上昇している。
だが、本人はまだまだ満足する事はなく、日々特訓と訓練を積み重ねる。完全なる『努力家』タイプ。
殿下に見染められて王都まで来たコンを当初は心配していたが、意外にも彼女が王都での生活に適応していくその姿には、若干の戸惑いを感じている。
時折「お兄ちゃんだから」という言葉を自分に叩き込み、自分の身を奮い立たせたいる。
ウルシ 14歳
〈人獣〉
かつてコンやギンが住んでいたフシミの里から、割と近くにあった町、『ウジミヤ』で食器作りの職人として、姉と共に生活していた。
しかし、ウジミヤがある日、『正体不明なモンスター』により襲撃を受けてしまい、その影響でウルシは、自らの姉と家を失ってしまう。
運よく里に逃れたウルシはコンの家でお世話になり、コンが王都に向かう事を機に、彼もまた、王都での生活を始める。
無口であまり表情が変わらないが、自分を救ってくれたコンや、新たな家族として加わった彼を快く歓迎してくれたギンに対しては、『姉さん』『兄さん』と呼ぶ程尊敬している。
また、彼が作った作品は、城に住む貴族や王族からも大人気で、コンと同様、早々に人々からの信頼を掴み取っている。
ペチュニア・バカラ 25歳
〈人間〉
国を守る兵士を束ねる、『兵士長』としての役目を担っている。
まだ二十代でありながら兵士長となった彼であるが、、豊富な知識と冷静な対応は、陛下のみならず、貴族や王族からの信頼も厚い。
また、まだ未婚な事もあり、貴族や王族の娘達から求婚を受ける程、整った顔立ちをしているが、本人にその自覚はない。
バカラはかつて、山でたまたま遭遇したコンに命を救われ、その出来事をきっかけに、〈人獣〉に対する偏見や差別を払拭しようと、様々な場所に働きかけた功績もある。
コンとウルシ、そしてギンが、王都でのびのびと暮らせているのは、バカラの陰ながらの努力あってこそである。
ギンにとっては『仕事上の先輩』であり、コンにとっては『初めてできた人間の友人』である。
アン・マナナーン・ワコン 26歳
〈人間〉
コン達が住んでいる〈オオヒモト帝国〉を治める国王の『長男』であり、王位継承者。
コンに関しては、バカラを通じて情報を聞き、会いに行って彼女を見た瞬間、惚れてしまう。元々婚姻問題を抱えていたアンは、あえて貴族や王族の娘ではなく、『地位』や『名誉』等の『装飾』がない女性を考えていた。
そこでコンの、自分に正直で裏表のない性格に惹かれ、彼女を王都へ迎え入れる事に。
若干無鉄砲なところがあり、大雑把に見えてしまうが、実はちゃんと色々な事を同時に考えている。
だが、日頃の行いもあり、彼の内面を知る人物は数少ない。
暴走気味な性格が災いして、コンとは時折言い争いに発展する事があるが、すぐ仲直りしてしまっり、時には変なテンションで盛り上がったり・・・
凸凹した関係ではあるものの、言い表せない程のコンビネーションを発揮する事もしばしば。
ヴァル・マナナーン・ワコン 26歳
〈人間〉
アンの双子の弟であり、第二王位継承者。
兄であるアンと違って、冷静沈着な合理的主義。元々言葉を交わすことが苦手な為、なかなかコンとの間を埋めるのに苦戦していた。
だが、飾らない自然な性格のコンを見て、徐々に蟠りは消えてしまう。今では彼女の『指導係』としての役目を担っている。
また、ヴァルは『魔術』に関して大きな功績を残した人物であり、城の警備を魔術によって守っているのが、彼である。