犬系
息抜きがてら新しい作品を書きました。
人にはみんな何かしら特徴がある。例えば顔がいい人や勉強ができる人、家事ができる人、運動ができる人など何かしらあるのだ。だが俺は顔も平凡勉強も言い訳でもなければ悪い訳でもない、アニメだったらクラスにひっそりといるモブキャラだ、でもそんな俺にも一つ特徴がある。それは、
「にゃ〜ん」
甘えた声で野良猫が俺に擦り寄ってきた。
「よしよ〜し」
と、屈んで猫のことを撫でてやる。そうすると猫は嬉しそうに更に甘えてくる。はぁなんて癒させるんだろう。
そう、俺、犬猫 優は、何故か知らないが動物に好かれる体質なのだ。これに気づいたのは小学生低学年の頃だった。
ある日、親と動物園に行ってふれあいコーナーに入った時だった。その時他のお客さんが椅子に座って膝の上に乗せていたひよこが全羽俺の方によってきた。その時その場にいた人全員目を丸くしていたのをよく覚えている。前から色々な思うところはあったが俺が動物に好かれる体質という事を確信したのはその時だった。
おっと、今は学校に行く途中だった。俺が撫でている手を止めると猫は名残惜しそうに俺を見つめてくる。
「う゛っそんな目で見ないでくれ」
俺だって本当はこのままずっと撫でていたいんだよ、でも世間が許してくれないんだよ。
しばらく猫と目を合わせていると後ろから誰かに抱き着かれた。
俺はそのせいで体制が悪くなり猫がいる方に手を着いてしまい、それにびっくりした猫が何処かえ逃げてしまった。ごめんよ猫〜!
「また猫とじゃれてたの?」
「いきなりなんだよ由梨」
この急に後ろから飛びついてきたのは、同い歳で幼なじみの犬飼 由梨昔から人懐っこくて明るい性格でまるで犬のようだと昔から思っている。クラスの人気者で俺とは正反対だ。
「早くしないと学校遅れるよ?」
由梨は、俺の手を無理やり引っ張って学校に向かって走っている。なんかこの無理やり引っ張っていかれる感じ、まるで犬の散歩をしているみたいだ。もし由梨に犬の耳としっぽが生えていても多分違和感はないだろう。多分.....
「由梨まだ時間あるからそろそろ離してくれ」
さっきから周囲の視線が、由梨は学校の人気者だし噂では学校1人気の高い女子と言う噂すら聞いたことがある。そんな女子生徒と俺みたいな奴が手を繋いでいたらそりゃ注目するよな〜
「そんなに焦らなくても大丈夫だよね」
そう言って由梨は、手を離して俺の横にきて一緒に歩き始めた。
「そう言えば最近テスト返却あったけど由梨どうだった?」
うちの学校は成績上位者だけが廊下に名前と共に成績が張り出されるようになっている。もちろん俺はそこには載ってはいない。
「わ、私はふ、普通かな〜あはは」
さっきまで普通だったのにめちゃくちゃ慌ててるしめちゃくちゃ噛んでるし絶対嘘ついてるな、昔から嘘つくのがホントに下手くそだな、まぁ由梨が勉強できないのは知ってたんだけど.....由梨は、ちゃんと嘘ついてるつもりだし、乗ってやるか、俺と由梨が話していると誰かに後から袖を掴まれた。
犬系っぽく見せれるように頑張ります