来世は猫か女の子になりたい。
来世は猫か女の子になりたい。
来世は猫か女の子になりたい。
ふと、思った。
猫は羨ましい。
小柄でしなやかな身体だし、高いところから飛び降りても着地できる運動神経もある。
もっといいのは、飼い猫ならご飯が勝手にでてくる所。お金持ちの飼い主なら、なお良し。
しかも、猫は犬と違って愛想のよさを求められない。
甘えたいときは甘え、一人になりたいときは離れる。
猫とは、まさに僕の理想なのである。
犬だったら、こうはいかない。
大きさはまちまちだし、細いところは通れない。
甘えなければ、不愛想。猫なら、気高い。
女の子になりたい、というのは単純で、経験したことがないから。
いや、もしかしたら前世や前前世で経験しているのかもしれない。だが、憶えていない限りは一度体験してみたいものだ。
つまり、未知への好奇心というわけで、中でも異性への好奇心が他への好奇心より大きかったから、女の子になりたいのだ。
上記の二つに共通していることだが、できれば今世の記憶は持っていきたい。未知への好奇心も、好奇心を持っている状態でなければ、満たされないからね。
ってことを、前世があれば前世の僕も思ってたのかなあ、なんて考えてみる。
前世の僕は野良犬で、弱肉強食の世界で暮らしていた。
ある時人里に降りて、街を歩いてみると、一軒の家があった。中を覗いてみると、そこには一匹の猫がいて。飼い主から十分な量のえさを与えられる姿を見て、
「あっ、いいなあ」
って、僕は思う。
それから、僕は猫になりたいと思うようになったとさ。
なんて、ね。
まあ、結局、何が言いたいのかっていうと、来世は猫か女の子になりたい。
来世は猫か女の子になりたい。