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「バイト募集かけたら変人しか集まらなかった」の巻!!!



俺:天婦羅 多部留(あまぷら たべる)は、天ぷら屋【天・ブレード】の店主として生きる道を歩んだ!


理由はいたって簡潔!職歴、学歴、恋愛歴、人間付き合い歴、connection(コネ)、そんなものは皆無!!!唯一の特技は実家でたまに手伝う天ぷら作り!!!そんな俺がこの社会でお金を貰い、日々の食べ物に困らずに住むためには、そう!!!【自分の得意分野で力を伸ばす】だ!!!この発想は受験勉強・就職活動・その他人生における分岐点においても非常に使えるから覚えておくといいぞ!!!!



かくして俺は、天ぷら作りに命をかけ、さらには腕暇もかけ、ついに俺は、天ぷら屋【天・ブレード】を開業した!!!名前の由来は!!!『ベイブレード』が好きだったからだ!!!特に内容覚えてないけどな!!!!あの、あれだ!ドラタイガーというキャラクターが好きだったぞ!!!いたか!?調べればわかることだろうが、調べない!!!!!何が起きても、文章は止めない!!!!!!




「うるさいから。仕事に集中な。」




この俺に冷静さを取り戻させてくれるのは、生まれてこの方、もうすぐ30年経つ俺の人生の中における唯一の親友:蘇馬 能勢路(そば のせる)だ!ノセルは高校時代に知り合った!本当は中学も一緒だったのだが、その頃は面識がなかった!あれから十数年!俺は店を始めるまでバイトを始めはすぐに辞め、生産性のカケラもない耐え難き屈辱の日々(ハードニートライフ)を過ごしていた訳だが、ノセルもノセルで苦労していた!!奴は俺より生産性はあったが、極めて真っ黒(まっくろくろすけェい)企業に属していた!!!生産性があろうとも容赦無くこき使う悪徳企業!!!そしてそれを見てみぬ振りをする現代社会!!!!!ウゥム!!!!!この世界はロクなもんじゃない!!!!!!



かくして俺は奴に「変えるんなら今だ。今しかない!変えろ・・・変えるんだ!!自分の手で!!!変えてみせろ!!!」と励ましを与え続けた結果!職場で痺れを切らしたノセルは上司に右ストレート(自分の手)をお見舞い!!!ついでにオフィスを烈火の炎で燃やし!!!!!!本当に真っ黒(まっくろくろすけェい)にしてしまった!!!!!!!はッハァ!!!!!!!!!!




自分の手で変えろとはそういう意味ではないぞ!!!!!!!!




そこから奴は世間・社会・親族からも見放され、YouTubeで動画を見ては一日を終える不届きな生活を送っていたのだが!俺が「天ぷら屋はじメルから店手伝ってくれ。」と頼んだその刹那!!「何か面白そうだからやるわ。」と15文字のシンプルな返事で聞き入れた!!!




「面白そうだから」という動機は時に身の破滅を招くぞ!!!!!!!!!




人生約30年歩んでいるお兄さんからのアドバイスだ!!!!!!!!




しかし奴は俺より生産性の高い生活を過ごした過去のある人間。みるみるうちに床掃除・厨房整理・皿洗い・おこづかい・帳票管理・雀の涙程度の接客と対人対応をマスターし、来店したお客様からは「とても過去に不祥事起こしてクビになってニートをやってた人とは思えない」と思われそうなほどの輝きをその目に戻したのだ!!!この店は俺の人生であり!ノセルの奇跡の復活までの輝かしき軌跡!!!!つまり、こんなクソったれ世界でどんな人間も祝福される人類の祭典!!!!!!






ディス・イズ・ア・グレイテスト・ショー!!!!!!!!!!!







「・・・・・最近ミュージカル映画はまってんだよ察しろ!!!!!!!!!」





俺は勝手に考え込みが高じて厨房で虚無に怒鳴り散らしていたが、ノセルがすぐさまセルフサービス用グラスを頭にヒットさせたので問題はない!すぐさま俺は理性を取り戻した!!俺とノセル、このコンビネーションがあってこそ【天・ブレード】が成り立つのだ!!!!!!






しかし!!!!!!事態は何気ない閉店直後に発生した!!!!!!!!!俺は仕事終わりの一服をしようとしたところを奴がカマしてきたのだ!!!!!!!!!!!!!







「二人だけじゃやるのキツい。もう何人かバイト雇おうよ。」





俺の最高にして最大なる誤算!それは!「思いの外、集客がいい」!!!!!!!!俺は正直天ぷら屋なぞ多忙になることなんて少ないだろうという気持ちもあって始めたのだが、運がこのタイミングで巡り合ったのだろうか!!!!!親から大量にお金を借りた甲斐があったぜ!!!!!!!!!今では某グルメサイトで星の数が4個つくぐらいには評判の高いお店となった!!!!!!!!覗けど覗けど書き込みは賛美ばかり!!!!!!いいね!!!!!!!というのも、悪口・誹謗中傷のみならず、否定的な表現を含めたコメントは全て「運営者に通報」ボタンを押してきたから結果的にそうなった!!!!!!!!これは情報操作ではない!!!!!!!!!!魂の代弁だ!!!!!!




そこからさらにネットの書き込みを信じたお客様の増え、日に日に来客数が増すばかりだ!!!!!!Fooooo!!!!!!!!情報操作最高Fooooooo!!!!!!!!!いつだってメディアは仕込んだヤツ勝ちなのだ!!!!!!!!!!





しかし、多忙になればなるほど、俺もノセルも身も心も擦れていく。あ、身と心っていう人も働いている訳ではない。俺とノセルが肉体面でも精神面でも疲れていくという意味だ。ここに関しては深刻な問題だから、「!」マークは使わないぞ!名盤LPにさせたくば、全体を占めるテンポと異なる曲を1つ2つ用意しとけという音楽業界きってのジンクスと同じ理論だ!これは間違いなく名作となるので、ここはこれまでと違うテンポの場面なのである!!察しろ!!!!!!!




この店を回すのは、もはや2人だけでは限界になったのだ。だから俺はノセルの提案を呑み、【天・ブレード】のスタッフを集うこととした!!!!!!!





そんな訳で電柱、駅の看板、インターネットの書き込み、学園祭とかのパンフレットの後ろの方に載ってある広告、動画サイトでの視聴途中にゲリラ的に挟むCMでバイト募集を大々的に宣伝した!!!!!




こうして先月末!ついに新しきスタッフを迎え入れるための面接が執り行われた!!!!!




最初に面接に訪れたのは女性だった!!!!!!!!若い、女性!!!!!!!!!!!あまぷらたべるは女性への関わり歴が短すぎる!!!!!!!!!!!!それ以前に人間との関わり歴が初心者当然!!!!!!!!!!!俺では適性があるかどうかは判断できない!!!!!!!!!!!なので、仮にも生産性高い生活の経験があるノセルに面接を任せてしまった!!!!!!!!!!!俺は物陰でバイト候補の子をまじまじと見ているだけだぁ!!!!!!!!!!!!





「当店のアルバイト募集はどこで知りましたか。」





「・・・・・キャーーハッハッハッハッ!!!!!!!!!!!!!!!!」





この女は何の前触れもなく笑い出した!!!!!!!!!!!!俺は何でもないタイミングで感情が急に昂りだすタイプの人類は苦手なんだ!!!!!!!!!!!!!!!!そんなのは俺だけでいいんだ!!!!!!!!!!!!!今すぐ帰ってくれと言ってくれノセル!!!!!!!!!!!!







「フン、あんたってホンットばかねぇ・・・・・駅で知ったんだよォ!!!!!!!!!!!!」






「わかりました。」








発言の一つ一つが!!!!!!うるさい!!!!!!!!!!!!!俺と存在がかぶる!!!!!!!!!願わくば一緒に働きたくない候補の1人だ!!!!!!!!!!!!







「シフト形態はどのような形を希望しておられますか。」







「あたしはねェ、人を殺したくてたまんないんだよ・・・・くぅ〜う↑っくっくっくっく・・・・」






そう嘯き、彼女は懐に入れていたナイフを取り出し、刃の部分を舐めては邪悪な笑みを浮かべた!もう!!!怖い!!!!!ヒヤヒヤするから刃物を舐めるのやめて!!!!!!舌を切ると!!!!!!死んじゃうんだよ!?!?!?






「あァ゛殺してェ・・・・あたしの気に入らねェ奴ら全員を、このナイフでズッタズタに切り裂いてやるのさ・・・・そして火で炙って、嬲って、嬲って、その骨ごと灰にしてやる・・・・」







「土日や祝日にもシフトに入れますか?」







「・・・・・・水曜日以外問題ねェっつってんだろうがよ!!!!!!!!!!!!!」







嘘?!?!水曜日以外シフト面に問題ないだなんて俺らに好都合すぎる!!!!!!!ましてや混みがちだった土日に人が入るだけでもありがたすぎる!!!!!!!!!!でも!!!!!!!!!!それハイリスク・ハイリターン!!!!!!!!!!!!俺には店内にこんなのがいるだけで!!!!!!!!!!キツい!!!!!!!!!!!!!!!お願いだから帰ってくれ!!!!!!!!!!!!!!そしてそう言ってくれノセル!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!







「キミ面白いから採用ね。」











ノセル!!!!!!!!!!!!!!!!!












俺は確かに忠告していたのだが改めて言う!!!!!!特にお前は!!!その時の気持ち次第で物事を決める傾向にある!!!!!!!!!






「面白そうだから」という動機は時に身の破滅を招く!!!!!!!!!






だが俺はあの女が怖すぎて近寄りたくない!!!!!ゆえに最もあの女と距離の近い奴の方へ向かうこともできない!!!!!!!!だから口から言えない!!!!!!!!!!悔しい!!!!!!ちくしょう!!!!!!!!!







次に来たのは!!!!冴えない男子!!!!!!!とても冴えない男だ!!!!!!これなら面接の相手になれるかもしれない!!!!!が!!!!!!!!俺は初対面と話したくない!!!!!!!!!!!怖いもん!!!!!!!!!!!結局俺は物陰で様子を見ることしかできない!!!!!!!!










「えー、お名前は目路人 虹空(めろと にあ)さん、ですね。アルバイトの募集はどのように知りましたか?」





「オレの名前はメロト・ニア!名探偵だぜ!!!」





あぁダメだこいつは絵に描いたようなキ●ガイだ!!!しかも薄ら寒い方だ!!!!!




「どのようにして当店を知りましたか?」




「学校卒業してー、そのあとに塾講師とかぁ、占い師とか風船売る人とか水族館の職員として働いてたンすヶド、どれも職場が大変なってデスね・・・全部働けなくなって浮浪者ごっこしてたらたまたま見つけたンす。あ!金曜日以外なら問題ないっす!」




「もう設定から面白いから採用。」









ノセル!!!!!!!!!!!!やめろ!!!!!!!!!!!!!!







俺たちの店はおもしろ人間博物館ではない!!!!!!!!!!!!!!





だが、面白さに出会ってしまったノセルの暴走はさらにエスカレートした!!!!!ぞろぞろとバイト志願者があらわるる!!!!!!!





「16です。何でもします。このお店において下さい。」





「名前が面白い。採用。次どうぞ。」





「俺は志々●真実・・・。戦うと体温の上昇が止まらず発火してしまうため、長時間戦うことはできない・・・。」





「アホか。採用。次の人どうぞ。お名前は?」





「抜け殻・・・。いや、これが本来の姿か・・・。」





「名前を聞いたつもりだったんですけどもね。採用。次の方どうぞー。」





「オ オデは・・・ 食う・・・ ぜ ぜんぶ・・・ 食う・・・」





「"ぜんぶ くう"さんとか面白すぎる。採用。次の方ー。」





「ミー!マぁ〜リオ〜・・・」




「もう最高。採用。いや〜人員が確保できて安心だ。」











こんな調子で!!!!!!!!!!全員雇いやがった!!!!!!!!!!!!なんてことをしてくれたんだ!!!!!!!!!この店にそんなに従業員入らないよ!!!!!!!!!




あと名前基準で採用決めるのもやめろ!!!!!!!!!!!!








もう!!!!!!!!!!!!!!!!!!




俺たちの店は!!!!!!!!いったいどうなっちゃうノォ〜〜〜?!?!?!?!?!?!















と書いたところで!!!!今回は!!!!!お開き!!!!!!!!!





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