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北極星の竜召喚士  作者: 猫の人
召喚術師の始まり
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初戦闘(スライム)

 ダンジョン探索2回目。


 この日も朝一でダンジョンに向かい、今回は片道2時間、往復4時間を予定して動いている。

 松明は念のために補給して18本も抱えているが、あまり大きな荷物ではないのでまだ大丈夫。最悪、捨てても構わないという気持ちで望んでいる。他は昼飯用に保存食を2回分購入したぐらいだな。



 ダンジョンに入ると、前回同様の地下通路に入る事が出来た。


 ダンジョンは不思議なことに、入るたびに構造が変わる。そのため、マッピングは帰り道が分かるようにする以上の意味は無く、地図は全く売れないというのが現状である。

 出てくるモンスターの傾向などはほぼ固定なので有益な情報だけどね。

 付け加えると、同じ入口から入っても最大6人のパーティ以下でない限り、ほぼ毎回別のダンジョンに飛ばされる仕様らしい。たまに同じダンジョンになる事もあるらしいけど。

 おかげで未踏破ダンジョンに毎回潜れるのだからありがたいのだけど、いざって時に数の力で挑めないのは痛し痒し、かね。



 30分ほど警戒しながら歩いていると、初見のモンスター、スライムを発見した。

 不定形の、蠢く水たまりのような外見をしたモンスターだ。


 某国民的RPGでは雑魚敵のスライムだが、この世界、浅い層に潜る冒険者にとってはそれなりに厄介な相手だ。なにせ、物理攻撃がほぼ通らない≪物理耐性≫スキルと触れた装備を劣化させる≪消化≫スキル持ちのモンスターだからだ。

 ただ、ちゃんと準備してきているなら“美味しい”敵でしかないのだが。


 俺はバックパックの中からランタンの油を取りだし、スライムに浴びせた。

 そしてすぐに手に持っていた松明を投げつけ、火をつける。

 そうするとスライムは火に焼かれ、じきに死んでしまう。

 スライムは水属性のモンスターで、火に弱い特徴があるのだ。


 この攻略法は駆け出し以外の冒険者なら大体知っている手法で、俺の場合はゲーム時代によくやっていた。初日に情報収集したときに、この世界の冒険者も良くやる手だと聞かされていた。

 魔法が使えればそれで倒してもいいんだけど、攻撃魔法を使えない俺ではこれが精一杯だし。無い物ねだりをしてもしょうがない。



 スライムに投げつけた松明は持ち手の部分が使えなくなるまで燃えてしまったので、残り火を使って新しい松明に火をつける。

 あとは運良く残っていた『スライムの核』というアイテムを回収し、この後のことを考える。

 松明を時計代わりにしていたので、この松明が燃え尽きた時にどうするかと思ったのだ。


 まぁ、この松明が燃え尽きた時の状態で考えればいいか。

 俺はそんな事を考えながら先に進んだ。





 余談ではあるが、スライムとの戦闘では経験値は手に入らなかった。

 戦闘難易度が低すぎて、経験値がもらえる難易度とは思ってもらえなかったようである。


 こういう時、テレビゲームのRPGが羨ましくなるな。

 あっちは雑魚でも倒せば経験値になるし、スライムだけでもレベルカンストを目指せる。


 街中でクエスト探しでもするか?

 けど、ソロでクエストを受けるのは難しいんだよな……。

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