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北極星の竜召喚士  作者: 猫の人
ギルド『北極星』
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ダンジョン再び

 手合せ、模擬戦を何度か繰り返すと、10日ほどで「パーティ全員の」経験値が1点増えた。格上のガナードさんにも全員で挑んだりと、いろんなパターンを試していたのが良かったらしい。

 俺は『騎士』を2レベルに成長させ、出向組の4人はそれぞれがセカンドジョブを解放した。


「なぁ、『獣使い』ってモンスターを仲間に出来るんだろ!? 俺、どのモンスターを仲間にしようかな!?」

「私もこれで『魔術師』に? 魔法ってどうやって使うのでしょうか?」

「私、神官なのに……。『戦士』とか、なんでなの? 『騎士』の方が良かった……」

「うーむ、『弓兵』って、いまさら言われてもな。まぁ、スキルがあるのは便利といえば便利なんだが」


 前者2人は喜びを露わに、後者2人はどうにも微妙そうな顔をしつつ、新しくできるようになったことを試していく。

 戦闘における選択肢の大幅な追加は確かに生存力を上げてくれるのだが、出来る事が増えた分だけ考えることが必要になり、力を使いこなすには時間がかかりそうだ。


 新スキルに対する3日の習熟訓練と1日の休暇を経て、ダンジョンで試運転をする事にした。





「うがー! 何にするか、まだ決まらねー!!」

「ふふふ。火力を得た私に、隙などありません」

「私は絶対、前に出ない……」


 新人トリオのうち、新しい力に馴染んだのは『騎士』で『魔術士』のスピカ嬢だけだった。

 ゴラオン少年は≪ビーストテイム≫スキルでモンスターを1体使役できるのだが、そのモンスターを何にするか未だに決まらず、今回のダンジョン探索で足りない物を補う事にしたようだが。きっと、たぶん、ここでは何も決まらないだろう。

 ミューズ嬢はもう何をいわんや、だ。STRやVITは強化されたがDEXの低さがそのままで、まともに攻撃を当てられそうにない。『戦士』ジョブを使いこなせるようになるのは、当分先のようである。


 ガナードさんについては、もともと弓を扱える人だったため、単純なステ強化以上の意味がない。この辺は人生の経験値が違うという事だろう。



 なお、パーティの総合レベル合計は42レベルと、かなり高い。下の階層では通用せずとも、中層に向かうだけなら問題ないはずだ。

 可能ならこのメンバーで上層、地下迷宮の踏破を狙いたい。


「俺は賛成。キツイ実戦になるとは思うけどさ、目標ってだけなら、高く設定してもいいんじゃねぇ?

 どうせ細かい所は「現場の判断で臨機応変に」「現状に即した方法で」だろ」

「まぁ、フォローはきっちりやるが、メインはお前らだってことを忘れるなよ。特に『騎士』2人の負担が大きいが、ま、なんとかなるだろ」


 この方針にゴラオンは前向きな発言をし、お目付け役のガナードさんも肯定的な態度でいる。

 残るメンバーも積極的に反対する事はなかった。

 そんな訳で、上層のボスを撃破するのが当面の目標となる。


 と言うかね、合計レベルが高すぎて、それぐらいしか経験値が入らないっていうのがね、実情なんだよ。

 それで駄目なら訓練をひたすらやってみるのがいいかな。収入は無いけど安全だし。

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