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北極星の竜召喚士  作者: 猫の人
召喚術師の始まり
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ダンジョン初探索

 神を名乗る謎の声を聞いて、その翌日。

 俺は冒険者ギルド……に行かなかった。


 冒険者ギルドと言うと謎の公的機関と言うか、国の干渉を受けない世界規模の組織みたいなのを想像する人は多いと思う。ネトゲの冒険者ギルドは多くがそうだと思う。

 しかし『七鍵世界TRPG』では個人経営の冒険者集団の事だ。世界規模の組織などではない。


 いずれ仲間は欲しいが、今はその時ではないと思うので、まずは独りで外に出た。





 外に出たと言っても、俺が向かった先はダンジョンである。

 昨日の夜のうちに宿である程度の情報収集をしておいたので、これは無謀な行動ではない。ある程度の勝算があってのことだ。


 この世界、TRPGの設定とは違い、6つのダンジョン都市があり、それぞれに特徴のあるダンジョンがあるという。

 俺が居る都市『グランフィスト』は天空都市ダンジョン『エデン』に隣接している。

 最初は地下迷宮風の区画、次に庭園風の区画、最後に城の区画を越えてボスを倒せばいいようだ。

 地下迷宮やら庭園やらと言うが、言葉通りの物ではないそうなので、細心の注意が必要だ。



 ダンジョンに入り、松明に火をつける。

 松明は時計の替わりでもある。これ一本で1時間は持つらしく、使用本数で先に行くか戻るかを決めるという。


 今回は様子見で、片道1時間を前提にダンジョン探索を進める気でいる。予備も含めて最低3本は必須で、念には念を入れようと松明10本セットを購入してきた。これなら大丈夫だろう。





 松明とバックラーを持ち、ダンジョンを進む。

 ロングスピアは背負っていて、戦闘になったら松明を足元に投げて戦う事になる。油の染み込んだ松明は簡単に消えないのでこういった使い方ができる。


 ダンジョンは洞窟のようなところではなく、地下通路といった趣だ。

 石でできた壁の中を、こつん、こつんと足音を響かせながら歩く。


 正直、かなり不気味だが我慢する。

 この世界で生きていこうとするなら、こういったことに慣れないといけない。

 出来ないときは死ぬときだろう。

 錬金術師なんて掃いて捨てるぐらいいるだろうし、低レベルのままでは仕事も無いだろうさ。





 ダンジョン内にはモンスターとお宝が存在する。

 最初の地下迷宮では強い敵などでないし、貴重なお宝など手に入らない。


 しかし強くないモンスターがいたり、貴重ではないお宝ならここでも手に入る。


「幸先がいいね」


 俺が見つけたのはただの武具である。俺には大きすぎるが胸鎧と籠手が落ちていた。

 通路の端の方に置いてあり、よく見ないと気が付かない代物だ。≪探索≫スキルを1レベルでも取っておいたのが良かったのだろう。


 気を良くした俺はそのままダンジョンを進むが、マッピングなどに手間取ったために1度の戦闘も無いままダンジョンから出て行くことになった。

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