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北極星の竜召喚士  作者: 猫の人
ダンジョン5層攻略
262/320

5層 序盤

「よく来てくれましたね。歓迎しますよ」

「待ってたぜ。さぁ、先に行くぞ」



 ダンジョン5層。

 そこでジョンとバラン、二人の大男が俺たちを出迎える。彼らの後ろにはそのパーティメンバーが揃っており、ここから先は総勢18人での団体行動となる。


 俺達がいるのは、これまでのどの浮遊島よりも大きな『浮遊大陸』とでも言うべき場所だ。これまでの浮遊島はこの大陸の下にあり、大陸の端であるスタート地点からなら、その姿を見る事ができる。

 相変わらず気圧が1気圧のままだったり全然寒くないことから、何らかのファンタジー補正がかかっていると思われる。ついでに、上にこんな大陸があれば下に光が射さないと思うんだけど……あまり深く考えてはいけないのかもしれない。



 俺たちが目指す場所はスタート地点からでも視認できる。

 陸地のかなり(・・・)先に大きな山があり、かなり大きな望遠鏡を使ってギリギリであったがギリシャの神殿っぽい建築物があるのが分かったからだ。目視では流石に分からない距離である。





「あの建物がゴールではないかもしれません。ですが、他に目印もありませんからね。まずはそこを目指しています」

「だが知っての通り、俺達はまだあそこに辿り着けてもいねぇ。お前らには期待してるぜ」


 他の情報として、周辺の地形は数日ごとに変わるそうだ。

 砂漠だったり、森林だったり。一定周期ではないらしく、それが攻略の妨げになっているのだ。モンスターも厄介だが、戦う事も出来ず倒せない環境変化はもっと厄介。そういう事である。



 今回はかなり運が良く、草原と森林という、物資補充に向いた構成であった。

 森林ではモンスターばかりではなく普通の動物も出現するため肉の確保が可能なのだ。しかも泉が見つかる事がある。長期の攻略においてそれがどれだけ助かるかは語るまでもないだろう。

 ジョンのようなアイテムボックス持ちが居るとはいえ、容量は無限ではない。節約できるところは節約したいのだ。



 出て来るモンスターについては、当たり前のように難易度が上がっているため、これまで以上に警戒が必要である。

 『ボブリン』というゴブリンの上位種が登場し、これまでに少なくない被害を受けている。ちなみに一回の戦闘で最低30体は出てくるため、下手を打てば囲まれて終わる事になる。

 他のモンスターも20体以上と徒党を組んでいるので、数に負けない事は最優先課題となる。



 ジョン達は当初、ソラカナ(飛行機)による高速移動を試したらしい。

 すると空中戦対応のモンスターが雲霞(うんか)のごとく現れた為、慌てて撤収したという流れである。

 2層でも壁越えをしようとするとドラゴンが出るので、それと同じ種類の防衛機構らしい。


 余談ではあるが、防衛機構扱いのドラゴンは、倒しても素材を回収できない。ソラカナ製作の為にドラゴン狩りをしてみようとしたところ、倒したと思ったら死体が消えてなくなったのだ。インチキは出来ない仕様なのである。





 これまでとは勝手の違う戦いになるが、俺達だって集団戦闘はちゃんと鍛えている。

 一方的に狩られる事はないはずだ。

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