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北極星の竜召喚士  作者: 猫の人
ターニング・ポイント
140/320

飛行機の登場

 新人のパワーレベリングも時間が経てば効果が薄れる。レベル差がどんどんなくなっていくのだから当たり前だ。

 新人たちと一緒に組むようになって2ヶ月ほど経つが、レベルはプラス3、13までしか上がっていない。そして俺のレベルも1つ上がって15である。


 いや、俺が無茶をしないというのもあるが、普通に考えればこれでもわりと速いペースでレベルアップしているはずだ。仕事である素材回収を行いつつの結果だが、それが理由でペースが遅くなったと言う事では無い。

 単純にレベルに現れない部分の強さが足りないのだろう。年単位で3層攻略をやっていた連中とは経験値が違うのだ。



 俺がそんな言い訳をしている間、『破魔の剣』が4層攻略に王手をかけたらしい。

 2大クランのどちらも4層のボス戦を経験しているが、『夜明けの光』よりも早くボスを倒せそうだと何かしらの目途を付けたらしい。

 バランは悔しそうにしていたが、これは相性の問題だ。今度のボスは多人数よりも少数精鋭らしく、3体の高速で動き回る人型モンスターなので遠距離攻撃も難しいんだろう。誤射しない事と中てられるタイミングがあるかは別問題なのだ。


 まぁ、そうやってボス戦ができる程度に4層攻略が順調と言う事は、彼らの実力が相応のモノと言う事でもある。

 レベルは既に20を数え、そろそろセカンドジョブ、2回目のジョブチェンジも見えてきた。ここから更に強くなるのだが、どんな進化を見せてくれるのか、今から楽しみでもある。

 だから、経験浅く若手である俺達を同じレベルで考えないで欲しい。





 俺が基礎部分を作った飛行機もどきのソラカナ。今の見た目はライト兄弟の作ったライトフライヤーが近い。無理矢理5人乗りなのでちょっと大型化しているけど。


 最初は滑空機(グライダー)のような物を作ったはずだが、いつの間にか飛行機もどきになっていた。単発のエンジンみたいな風力発生ユニットを翼に付け、更にプロペラを回して空を飛ぶ。動力は魔力なので、この辺はゴーレムの使い方も上手くなったなぁとは思う。

 発想はどこから拾って来たか知らないが、俺からではないのが確実で、単純に飛行する機械を作ろうとすると世界を超えてああいう形になるんじゃないかと予測している。開発者本人らに聞こうにも、彼らは今もかなり忙しいので俺の好奇心で無駄な時間を取らせるわけにもいかない。


 調べてないのではっきり断言できないが、物理法則がある程度同じはずだからそういった事もあるかもしれない。



 余談ではあるが、ソラカナはゴーレムなのでパーティの1人としてカウントされる。

 よって4層の探索は最大5人になってしまった。

 機能的に便利だからゴーレム化をしないバージョンを作る予定は無いが、今後はそういった需要があるかもしれないな。





 気になるのは、ダンジョン外での利用だ。

 ダンジョン用に開発したが、飛行機はそれ以外でも有用だ。今はまだ旅客機なんて無理だけど、少数でも運べれば《アイテムボックス》で輸送機にできる。

 一番怖いのが軍事利用だけと、数は揃うかな? 一応はレア物扱いのドラゴン素材を多用してるし。


 ああ、そう言えばプレイヤーたちも4層攻略に似たような何かを用意してるんだろうな。領主側が焦ってるように見えるのはそれが原因か?


 なんにせよ、そこから先は俺の関与できる範囲を越えるな。

 あとは自己責任で運用してもらおう。

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