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北極星の竜召喚士  作者: 猫の人
召喚術師の始まり
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ギルド

 一ヶ月間の訓練により、経験値が手に入った。

 たった1点の経験値ではあるが、『七鍵世界TRPG」のシステムでは大きな収穫である。経験値1点につき能力値を一つと冒険スキル1レベルを上げられるからだ。


 ゲームの仕様上、一部の種族ジョブを除いてレベルアップに必要な経験値は「次のレベル」点である。

 そのため、俺やティナはまだだが、桜花たち4人は種族ジョブを獲得した。



 俺はINTと≪探索≫を上げておく。稼ぎを増やすならこれが一番だろう。MPというのも考えたけど、収入増加の方が大事かな?


 ティナは白兵戦、近接攻撃の為のDEXと≪鱗族語≫のレベルを上げる。≪鱗族語≫は種族言語の為、この一回で2レベル上がった。そして≪共通語≫、つまり人間の言葉を喋るための条件も整った。

 一部のスキルは習得に条件があるんだよ。他の種族の言語は自分の種族の言語スキルより上に出来ないんだ。あとは≪共通語≫のレベルを3レベルまで上げれば俺はティナと普通に会話ができるようになる。

 ジョブ的には意思疎通ができるんだけど、やっぱり言葉で繋がりたいと思う訳だ。


 桜花たちはそれぞれ種族ジョブのレベルを上げ、ようやくまともに戦え・・・・・るかは疑問だが、多少なりとも武器を振る様がまともになったし、まぁダンジョン内を連れまわしても大丈夫じゃなかろうか?

 ダンジョンの浅い所を連れまわすだけなら事故もないと思う。





 そしてこの一ヶ月の間に、日本人にも大きな動きがあった。

 ギルドがいくつも結成されたのである。

 チーム単位、パーティ単位の集まりも出来ていたが、数十人から数百人までといった大規模なギルドがいくつかできて、仲間集めに奔走している。


 俺が聞いた中で一番大きいのは「日本帰還互助会」で、1000人越えのマンモスギルドになっている。 

 他にも500人以上のメンバーがいるらしい「迷宮攻略軍」や「生産活動推進部」など、どんな目的で動いているかはっきりさせているギルドは戦力を大きく伸ばしている。

 こいつらの事は基本的に「攻略ギルド」だと思っている。気の合わない連中だ。


 「アルカディア・クラブ」や「セイクリッド・ウィング」など中二病的な名前のギルドもあるけど、そういった名前のギルドは参加者がほぼいない。

 ゲームの時ならともかくリアル化した今は、誰もがそんな名前を名乗る勇気を持ち合わせていない。

 もちろん、俺だってそんなギルドに参加したくない。



 俺もギルドに誘われているが、今のところすべて断っている。

 どのギルドもダンジョン攻略に積極的なのはいいが、参加者にはそれ相応のノルマが存在するため、訓練期間などが確保できないというのが一番の理由だ。

 もう少し規約の緩い所がいいんだけど、良さげな所は見つからない。


 あまり急いで決めて変な所に決めたくないし、俺はじっくりと見定めるべきだと思うよ。

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