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北極星の竜召喚士  作者: 猫の人
召喚術師の始まり
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今後の計画

 自称前衛のメイドトリオを相手しているけど、正直、話にならない。


 俺はリアルでそこそこ経験があるけど大会などには出れない、格闘経験者と言っても素人レベル。

 その俺より弱いので、話にならない。

 「連携訓練を」などと考えていたが、これではそれ以前と言わざるを得ない。


 しょうがないので、荷運び(ローズマリー)格闘家(キャラウェイ)の二人には槍の素振りをさせることにした。

 騎士(フェンネル)は防御訓練という事で、桜花に小石を投げてもらってはそれを楯で防ぐのを訓練という事にした。


 俺は監督という事で様子を眺め、姿勢が悪くなっていればそれを指摘する役だ。

 ダンジョンに潜るのは少し先になりそうだが、モンスターと戦って経験値を稼ぐにしても、最低限の準備は必要だろう。今は準備期間と割り切る事にした。


「えいっ!」

「「「……」」」


 なお、メイドトリオは全く喋らない。

 コミュニケーション能力もメイドスキルの一つだと思うんだが……レベルやINTが低いからかね?

 桜花が面倒を見てくれなかったら放り出していたかもしれないな。





 幸い、先日の倉庫からの持ち出しが10000G以上の大金になったので、当面の資金問題はクリアできている。

 1日にかかる諸経費は、街中で暮らすだけなら100Gもかからない。初期資金と合わせれば半年は生活できるだろう。


 ゲームの時に家を持つのはだいたい3000Gでレ○パレスみたいなアパート、1戸建てなら6000Gだったか。

 さすがにそれらを購入して維持できる(・・・・・)ほどの手持ちがあるわけではないので、まだ買おうとは思わないが。


 宿代、安いです。

 税金、高いです。

 結論、現状維持。


 現実は、世知辛い。





 訓練が実を結ぶまで1日2日で、などと言う事はあり得ない。

 生活の事も考えれば訓練は長くとも1月程度で切り上げ、ダンジョン探索に戻るべきだろう。

 その間に情報収集でもすれば時間は無駄にならないし、ゲーム中は気にしなかった需要と供給についても調べておこう。


 あとは生産活動に少し手を出してみるか。

 俺の≪錬金術≫の≪ポーション作成≫、桜花とメイドトリオがそれぞれ≪錬金術≫≪織物≫≪鍛冶≫≪調理≫を覚えているので、いろいろ試せそうだ。

 余談ではあるが、メイドサーヴァントの≪薬膳≫と≪調理≫は別枠で、≪調理≫は回復効果ブーストの料理を、≪薬膳≫はそれに加えステアップ関係の料理を作れる。二つ重ねる事でかなりの効果が見込める。と言うか、メイドサーヴァントを作るときは必須の組み合わせとも言われているよ。


 生産活動に手を出すならやっぱり拠点が欲しいわけだが、その辺は追々考えればいい。今は、無理。

 経験値の1点も稼げない雑魚が手を出す事じゃないからね。



 それと、他の日本人と少しはちゃんとした繋がりを持たないとな。

 いずれ仲間を集めるつもりでいるなら、こちらから接触を持たないといつまで経ってもボッチのままだ。


 酒瓶片手に頑張るとしましょうか。

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