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北極星の竜召喚士  作者: 猫の人
なんちゃって錬金術士
109/320

4層

 死せる人形王。

 『手品師』を得ていなければジョンも手数が足りず、バランとてレベル10のままならレベルやステータス的な意味で実力不足だったわけだ。

 逆に言えば、ジョブ解放前でも挑んでいた経験があるだけであの二人とその仲間は驚異的なのだ。俺なら絶対に挑まない。と言うか、そもそも3層の浅い所でうろちょろするので精一杯だろう。あいつらの頭はおかしいと思う。


 そんな脅威も適正レベルであれば何の問題も無い。普通に戦い、普通に勝つだけだ。

 死ぬことは怖いし、俺が1人で挑むなら自殺行為な敵ではあったが、仲間がいてパーティが適正レベルなら恐れる必要など何処にも無かった。



 そうやって進んだ先の光景に俺は圧倒される。


「うーわー。これあー絶景だわ。

 日本どころか地球上のどこにも無い景色ってやつだな」


 階層ごとのゲートをくぐった先、最初に見たのは空の上に浮かぶ大小様々な島の姿。島は上が平らになっており、そこに森や草原が広がっている。中には岩の塊そのもののもあったが、まさに絶景である。



 地上に目を向ければ確かに数㎞先に地面が見えるので、ここが異界といった事はないと思う。


 「思う」と言葉が曖昧なのは、全く寒さを感じないからだ。

 山の上で標高数㎞ともなれば、普通は雪が積もり植物が生えることも無い。有名どころで言うなら某天空の城の光景や環境が近い。北の山脈には雪が積もったままだというのに、だ。

 つまり科学的に考えるなら、違和感を通り越して不自然さしか感じないのだ。


 魔法がある世界なので、この世界の四季の移ろいや高所の環境は日本の常識で考えてはいけないだけかもしれないけど。





 ここまで来た理由、問題は島と島の移動である。

 島と島の間には100m以上の距離があり、普通にジャンプしても届くはずが無い。走り幅跳び世界記録保持者であろうと、フル装備20㎏以上のままジャンプして届く事はないのである。世界記録ですら10mに届かないのである。



 ぶっちゃけ、俺が考えていた方法の大半は使えない。人間大砲などはまず出来ないと思っていい。

 使えそうなアイディアは≪召喚≫≪幻獣使役≫などで足にできるモンスターを用意するぐらいだろう。

 そしてその程度であればだれでも思いつくし、俺に期待された方法ではない。

 パーティで協力し合ってどうにかするのが目標で、個人に依存する方法を求められている訳では無いのだ。



 銃でアンカー付きロープを張る方法を考えてみたが、100mではまず無理だ。威力が足りない。

 鳥人間コンテストのように、空を飛ぶ手段を考える方が建設的だろう。


 俺は日本人でそちら側の発想を試されているように思うが、別に魔法を上手く使えればそっち系の技術を上手く使ってどうにかできると信じたい。

 というか、俺は電気工学が専門であって航空力学が専門ではないのだ。現代日本だって個人携行できる飛行ユニットなんてまだ存在しないシロモノだしなぁ。



 発想のもとになるのは、ラピュ○やナウシ○のに出てきた飛行ユニット。

 あれを魔法や錬金術で再現できないか考えてみよう。

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