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北極星の竜召喚士  作者: 猫の人
召喚術師の始まり
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始まりを告げる神の声

 気が付いたら別人になっていた。



 この言葉だけでは何を言っているのか分かってもらえないと思うが、それが事実なのだからしょうがない。

 と言うか、俺以外もとんでもないことになっているのだが。


 まず、俺の身長が低くなった。

 周囲にいる人間、10代中ごろの少年少女やいかにも鍛えていますと言った大柄な男連中から推測するに、俺の身長は120㎝前後であると考えられる。俺の視線は身長170㎝ぐらいであろう彼らの腹部程度までしかないので、だいたいそれで合っていると思う。


 その周囲の連中もまた酷い。

 パッと見ただけで異常が分かる、カラフルな頭髪。ピンクや青い髪などここはどこのコスプレ会場かと問いたいところだがカツラらしきものは使っておらず、全員地毛である。染めたにしては髪質の自然さにも違和感が残る。

 俺の髪も銀色になっており、なかなか理解し難い状況だ。


 もう一つ。

 服装に統一感があるのも理解し難い。

 俺の知り合いは周囲におらず、この場にいるのは見知らぬ連中。

 なのに誰もが似た様な格好をしているというのは何かがおかしいと思われる。

 その、何かが分からないのだが――





「はじめまして。日本各地から集められた冒険者諸君」


 状況が分からず、俺を含め右往左往する集団。

 そんな俺たちに、突如頭上から声がかかった。


「僕は君たちの造物主にしてこの世界の神のようなものだと理解してほしい」


 周囲で騒いでいた連中の声が鎮まる。

 そして静寂の中、謎の、自称神の声だけが響く。


「――というわけで、僕は君たちに6つのダンジョンクリアを求める。全てのダンジョンがクリアされた時、僕は君たちの願いを叶えよう。君たちを日本に、というのも可能だと、ここで明言しておこう」


 神の声を要約すると、俺たちに力を与えたからダンジョンをクリアしろということらしい。

 報酬は望む物を一つ。死者の蘇生も1人につき1人までだが叶えてくれるという。日本に戻りたいという願いであれば本人限定。

 他にもこの世界での金銭は構わないが、国の王になりたいなどは基本却下らしい。そうだよな。冒険者は10万人も呼ばれたらしいし、そのうちの0.1%だって国王なんて国がいくつも無いと困るし。叶え切れるものでもない。



 とりあえず、神の言葉って奴は理解した。

 納得はできないが現状でそれは不要だ。まずは生きる為に動くとしよう。


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