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case46

遅くなって申し訳ありませんorz

「いつも通りですが…」

「暇だねぇ…」

「暇ですねぇ」


グロッティはいつも通り閑古鳥が鳴いていた。

ルシアと神原はカウンターでピナカに紅茶を淹れてもらい寛いでいる。


「マスター。今日の予定は午後にタリタニア様に先日の件で面会のみとなっております」


自分の分のお茶を淹れ神原にそう報告をする。


「面倒事は嫌だよまったく」

「私からも連絡したい事が…」

「イリアからですか?」

「その通りです。こちらに手紙が届いています」

「なるほど…後で見せて頂いても?」

「もちろんです」


紅茶を口に含んでルシアからの連絡を受ける。





「なるほど」

「市場にも薄く広がってゆっくりとですが認知され始めています」

「資金稼ぎは大変ですよ、全く」

「イリアには苦労をかけます」


冷めた紅茶を下げ新しく淹れ直した紅茶を出すピナカ。


「所でこの紅茶の茶葉はルシアの差し入れか?」

「お口にあいませんでしたか?」

「いや、とても旨い。ありがとう」

「なら良かったです」


扉がノックされシエスタがルシアを呼ぶ。

ピナカが新しく紅茶を淹れようとするがシエスタに制される。


「ピナカ殿私にはお構い無く。姫様お早く」

「分かりました。では店長さん、ピナカさんまた今度」

「またのお越しをお待ちしております」

「次は変わった茶菓子を用意しておくよ」


期待していますといいながら迎えの馬車に乗り込んでいったルシア。


「さて、準備してタリタニアの所に行くとしますか」

「お供致します」





「やぁタリタニア。突然すまないね」

「構わないさ、こちらも聞きたい事があったからね」


ピナカが慣れた様子でメイドが運んできたティーワゴンを受けとると紅茶を淹れ始める。


「とりあえず先日の件について聞こう」

「あれは不幸な事故さ」

「この国の王族の護衛が血を流したのだ、簡単には収まらんさ」

「流れ出た血は再び戻らないからね」


神原の笑えない冗談と共にピナカが紅茶を淹れ終わる。


「全く笑えない冗談だな」

「それで、向こうはなんて?」

「下手人を差し出し、主としての責任をとれとの事だ」

「まぁそうなるよな」


紅茶を一口飲み喉を潤し、言葉を模索する。


「下手人は此方で処罰した。主としての責任は何か情報提供で埋め合わせしよう」

「上は金になる話でないと矛を納めないぞ?」

「大丈夫だ。必ず金になる」

「それなら問題はないか」


まだ残っていた紅茶を飲み干し、席を立つ神原。


「要件はとりあえず終わりだな」

「あぁ、帰りの足を手配しよう」

「助かる」


タリタニアの用意した馬車でグロッティへと帰り、今日は店を閉める事にした。


「明日は今日より面倒事が少ないといいが…」

「たぶん無理でしょう」


その頃王宮では今回の件で下手人とその主を呼び出すという意見が、大多数を占めていた。

そして、その為の使者が送り出されようとしていた。



次回更新は恐らく年末頃にはあげる予定です(レ)

それまで誤字脱字等修正を少しずつ入れていきます(瀕死)


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