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cace33

なんとか書き上げました(´・ω・`)

バリムの街は緊迫した空気に包まれていた。

その理由としてバリムの街に援軍として送られた騎士団本隊が到着したことが上げられる。

だが、騎士団内部ですら緊迫した空気に戸惑いを隠せずにいた。

原因は騎士団団長からの一言


「全員……警戒しつつ標的と接触しろ。それと……生き残れ。命令だ」


なぜ、騎士団団長がこの命令を下したのかはわからない。

しかし、今回の相手はそれだけ危険な相手だと言うことだけはわかった。



「以上で報告を終わります」

「ご苦労。下がっていいぞ」


バリムの街騎士団駐屯地に建てられた天幕の中では騎士団団長が先行部隊隊長から報告を受けていた。

騎士団団長にとってその内容はにわかには信じがたい物だったが、報告を受けた以上後日他の隊員にも確認をするしかない。

そこまで考えていた所で報告を終えても天幕を出ようとしない隊長に声をかける。


「どうかしたか?」

「団長は……彼等をどう見ますか?」


その質問は団長には答えづらい物だった。

今回のバリムの街に送られた騎士団には貴族の跡取りとその私兵が援軍として付いてきている。

もちろん団長個人としては彼等には王国から感謝の書状が出されてもいいと思っていたが、貴族がそれを許すはずがない。

特に自らの利益を第一と考えている極一部の物にとってはなおさらだ。

今回付いてきている貴族の跡継ぎもそれにもれず好き放題し、住民から苦情が早くも上がってきている。


「彼等は……現状バリムの街に駐留している傭兵でしかない」

「しかし! 彼等は復興に手を貸すだけでなく食料と安全な寝床を提供してくれています!」

「だが……ミドガルズ等と言う国は聞いたことがない」

「団長! 貴方はこの街で暮らす住民をみましたか! ミドガルズは夜間巡回まで行い強姦や闇討ちを未然に防いでいます!」


そこまで隊長に捲し立てられていた団長もついに声をあらげ、それまで腰かけていた椅子を蹴倒す。


「そんな事はわかっている! この街の住民は自分達の街が戦場になっていたにも関わらず皆生気に溢れている!!」


その迫力と声量に思わずたじろぐ部隊長。


「それだけでない!彼等は復興作業に向かう騎士団にも何か出来る事はないかと聞きに来たと報告が来ている!こんな事今まであったか!いやない!」


そこまで言いきった所で椅子をもとの位地に戻し、腰かけると静かに続ける。


「分かってくれ……此方も事情がある」

「…いえ、自分こそ出すぎた真似をしました。申し訳ありません」


お互い今回の事はなかった事にし、隊長が天幕を去るのを見届けると


「っ…」


高く拳を振り上げるがゆっくりと下ろすと共に今日何度目かのため息を吐く。


「頼むから俺の部下を巻き込まないでくれよ」



「なぁピナカ」

「なんでしょうかマスター」

「飯食いいかね?」

「じゃあイリアも誘って行きましょうか。しかし何でまた?」

「強いて言うならたまには変わったもの食べたい」

「そうですか」


そうしてグロッティを後にした神原達が向かった先は最近評判がいい酒場だった。

しかし、そこには同じ評判を聞き付け先に向かった者がいた。



作者の拙い作品をいつも読んでいただきありがとうございます。


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