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case9

待たせたな

なかなか長くなってしまった。orz

後若干のキングク○ムゾン

「かったり~」


今現在神原は領主の屋敷でお茶をにいた。


「しっかし、さすが領主。いい茶葉使ってるわぁ~」


彼がなぜここまでくつろいでいるかと言うと、さかのぼる事数時間前


「とりあえず売るもの売ってくるか」


この5年間、色々な事があった。

あの海戦の後、様々な海を探索し海図を作り上げ海に生息する魔物を片っ端からデータを取っていた。

なおこの間にダーインスレイブは近代化改修を受け武装、大きさ共に増えている。

ただでさえ、化け物級だった物が更に強化されてはもはや手がつけられない。

もっぱらここ最近は商売として大陸間で行商をし路銀を稼いでいた。

ちなみに稼いだ額は小国家が2、3ヵ国即金で買える額である

一番の目玉としてはピナカに外出用の体ができた事である。

ピナカたっての希望であったが神原は一言


「俺の好みそのものじゃねぇかよ」


と天をあおいだ。勿論ピナカに弄られ、かなり恥ずかしい思いをしたのは別の話。

拠点の島は、1隻だけの艦隊「ミドガルズ」の基地になり改装を施されている。

島に元々あった自然はそのままに、地下のみを改築していき自然は主に神原の心の平穏のためのビーチが主な目的になりつつある。

後味噌汁はアイリスと共に味噌から作り始めた。

そっちはアイリスに任せっぱなしである。


「マスター。これで色々な所に、地上を一緒に旅を出来ますね」

「…そうですね」

「ところでマスター。なぜこちらを向かないのですか?」

「見ても良いのでしょうか?」

「うふふ。ダメです」


見ているこっちが砂糖を吐かんばかりの甘々しい空気だ。爆発しろ。


「マスター。まもなく次の街につきますよ」

「あいよ~、んじゃ何時もどうり曳航してきたやつに乗り換えますか」


彼らの行商ではダーインスレイブは出さずに曳航してきた中型船で積み荷を運ぶ

これによってどんな悪天でも変わらずに航行が可能であるほか、ダーインスレイブという切り札を見せずにいられる。

勿論ただの船では無いが、とりあえず装甲板の上に木造らしく見えるようにカモフラージュし艦尾船長室のしたに推進機関室をつけた最低限のものを装備。

攻撃はダーインスレイブに任せれば良い故に出来る荒業である。


「積み込みはいつもとかわらず順調だな」

「はいマスター。彼らもよく働いてくれています」


この行商を始めるにあたって寄港先で孤児院から何人か孤児を雇い働いてもらうようにしたのが今では良くやったと昔の自分を誉めてやりたいとすら彼は考えていた。

もちろん孤児院はキッチリピナカ監修の下、選定をしホワイトな場所を選んでいる。

何時ものように貴金属類から恋人への手紙まで幅広く取り扱っている時、外の方が騒がしくなってきた


「んあ?お客さんか?」

「なかなか大口のお客さんになりそうですマスター。」

「大口の…ね。面倒事にしか思えないけど?」

「うまくさばけば大口ですマスター。がんば」


サムズアップで神原を見るピナカに対し彼はサムズダウンでめんどくさいと返す。

そんな中、外からはついに責任者を出せとまで言う輩があらわれた。


「なんだありゃ、ザ私兵ですみたいな格好しやがって」

「ザ私兵ですじゃなくて私兵ですマスター。この辺りを治めている領主の私兵みたいですね。」

「絶対めんどくさいから行きたくない」


その時、積み込みに当たっていた孤児の一人がなかなか責任者が出てこない事にいらついた私兵により蹴り飛ばされる。


「…ピナカ」

「わかっておりますマスター。すぐに治療を施せば大丈夫です」

「頼んだ」

「お任せください」


自らの寿命が危ぶまれる中私兵達はというと


「さっさと責任者をだせ。我らフェルマン騎士団を待たせるとは何事か」


そこに現れる死神


「…なんのようだ?」


蒼いコートに身を包んだ神原は淡々と私兵に問う


「我々と一緒に来てもらおうか」

「まずは謝罪が先だろ」

「ほう、ならばさっさとするがよい」


完全に見下した目で神原を見るだけでなく、自らが犯した罪の重さが分かっていないらしい。

前にも書いたが神原には余程のことでない限り己の感情にセーフティーをかけている

だが、余程の事の場合はそんなものは関係ない。

彼が仲間と認識したものもしくは子供に対し、命の危機に瀕する事態はそれに当てはまる。


「ピナカ」

「お側に。マイマスター」

「彼の容態は」

「安定しております。後少し遅かったら私では五分五分でした。」

「そうか。後で謝罪しなくてはな」


そこまで黙って謝罪はまだかという目でみていた私兵は自分が眼中にないとわかると


「えぇい、さっさと謝罪して我々と一緒に来ればよいのだ!早くしろ!我々を誰だと思っている!」

「まぁまぁ、そう怒らずに。こちらをどうぞ」


喚きだした私兵にピナカから水が配られる。


「うむ、いい心がけだ。我等が主につかえぬか?」

「申し訳ありません。今はマスターにつかえております故」

「ふむ、おい!」


私兵は黙って見ていた神原を呼び、動かないのを見ると自ら神原に近づいていく。


「あの女いくらで売る?」

「お前には売らん帰れ」

「クッ、私ではなく私の主にだ」

「たとえ国王だろうと売らん。金はくさるほどあるんでな」

「…よかろう。ならば女を用意しよう注文はa」


そこまで言った所で私兵は言葉を止める。

否、止めざるをえなかった。

回りの観衆からは見えないように鎧の繋ぎ目にナイフが突きつけられていたのだ。


「な、なにをする」

「このまま黙ってりゃ何もない。ただし騒いだら…」

「わ、わかった……」

「質問に答えてもらおう。たしかこの街を治めている領主の屋敷は海に面していたよな」

「あ、ああ」

「あんたの飼い主の所へは、この街の領主に挨拶をした後気が向いたら行こう。ただし呼ばれたからではなく自ら行く」

「わ、わかった」


漸くナイフが離れた事で安堵する私兵。

先程までとはうってかわりおとなしくなっていた。


「場所を教えろ」

「我々が先導する」

「信用できん。場所を教えろ、海からいく」

「…この港から出てあちら側にしばらく進んだ所だ」

「目印はないのか?」

「我々が埠頭にて緑の旗をたてておく」


それだけ聞ければ十分だとばかりに背をむけ船へと向かう。

背後には衛兵が悔しげに残されていた。


目印である緑の旗を確認し、そこに設置されている桟橋に停泊する。

この辺りは元々が断崖だったが海面が上昇したことにより、水深が急に深くなっている故に、中型船でも楽々停泊することができるのだ。


「んじゃ、ちょっくらいってくるわ」

「お供致します。」

「緊急時のバックアップだけしてくれりゃいいさ」

「かしこまりました。」


領主の館は煉瓦のようなもので所々補強されているいたって普通の屋敷だった。

緑あふれる庭園に私兵の宿舎などオーソドックスな物から軍船が2隻ドックと思わしき場所で佇んでいるのが遠目に見える。


しばらく待っていると屋敷の方からメイドがやって来る。


「ようこそいらっしゃいませ行商人様」

「お出迎えかな?」

「主より、案内を仰せつかっております、イリアとお呼びください」

「わかった。よろしくイリア。」

「こちらこそ、若輩ではありますが滞在期間中精一杯お世話させていただきます」


このときの彼の内心はと云うと

(やっべメイドさんだぁ!イヤッフゥー!巨乳メイドだぁぁ!!)

などとテンション、機嫌共に最高値を記録していた。


屋敷内部は所々に調度品がある程度でシンプルながら品のあるように見える。

そのまましばらく進むと


「こちらでお待ち下さい。今、お茶を淹れます」


ふかふかのソファに腰掛けイリアにいれてもらったお茶を飲む。


「ありがとう。とても美味しいよ」

「お口にあったようで何よりです。では、私は外におります故何かありましたらお呼びください。」


そうして冒頭に戻る。


「とりあえず、この後はどう転ぶかね」


その時、扉が三度絶妙な力加減でノックされる。


「失礼します。準備が整いましたのでお迎えにあがりました」


イリアは丁寧に腰をおり、神原を呼び出した。



このあとあのような展開になるとは神原は予想していたがまさかなるとは思っていなかった。



まぁ…ね。うん

すいませんでした。

誤字脱字おおすぎぃ(悲鳴)

さっそく修正しておりました。

街に領主いるわけ無いやんと言う方に解説をば

各土地に領主は居ますが、広大過ぎるため各街に部下として領主を置いてます。(´・ω・`)

要するに街を1つの土地としてそれを管理する領主の上に、それらを纏める領主が居るわけです(´・ω・`)

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