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龍の翡翠玉   作者: 遊兎
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魔法決闘2

「はいはいはーい、みなさん!

アクアとイグニスの

優秀な生徒さんたちよ!」


ぱんぱんと手を鳴らす

三角帽子をかぶったあの魔法使いは

魔法決闘の専門グラーンミイア先生。

通称グラン先生。


年齢不詳だが、見た目だけでは

若いとはいえないな。

微妙に伸びた黒い髭を忙しそうに

動かしながら早口でよくしゃべる。


「今日はみなさんが存じ上げる通り

魔法決闘の授業ですぞ。

魔法決闘とはまあいわば

スポーツのようなものでねえ

競技化されていてルールも厳密。

ただ今日は死人が出ない程度に

自由にやってかまわん!

さあさあさあ散った散ったあ!」


ほんとうに先生なのかと

思うくらいに適当な言い方だけど

それがグラン先生が人気なわけ。

指導が雑、言い換えれば、

あっさりしてる。


ぼやっとしていると、

突然足元をすくわれた。

よろめいて芝生の上に

しりもちをつくと、

仕返しよ、と上から振ってきた

得意げな声。レイナか。


ガラスの靴の魔法はもう解けたらしい。


「女の子に杖を向けるなんて

なんだか、心が痛むね」


「ライバルだと思えば?」


「それなら」



にやっと笑い、杖を振り回すと

レイナはくるくると回転しながら

空中に浮いた。


が、そんなおれの魔法も

程なくはじかれ、変わりに

びゅんと炎が飛んできた。

慌てて水のバリアを張る。

炎は水に当たってあたりにはじけ、

おれとレイナのどちらともそれを

もろにかぶった。


でも、そんなの気にしていられない。

ひらりと身を翻しレイナに杖を向けた。

レイナとほとんど同じタイミング。


互いに杖を向け合い、

じりじりと距離を取りながら

タイミングをはかる。




くる?いく?




「やああっ!」


ダアァァァアアン!!



っ!!!

やられた!



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