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龍の翡翠玉   作者: 遊兎
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魔法決闘


朝食を終え、早々と食堂を出た。

同じ組の生徒に聞くと、今日は

北の棟の裏で魔法決闘の実技だそうだ。


ラシュテルゲンの組み分けは、

誕生日で4つに振り分ける仕組み。


アクア(水)、ウェントス(風)、

イグニス(火)、テッラ(地)。


この四つの組みは、世界を司る

四大元素というものに

ちなんでいるらしい。


おれとアシュメルはアクア。

今日の魔法決闘の相手は

イグニスだそうだ。


楽しそうだなあと思った。

イグニスの奴らはノリがいい。

さすが炎組だ。


ちなみにアクアは美麗で好戦的。

ウェントスは冷静で賢くて

テッラは平和主義。

まあ、統計だからそんなに

あてにはならないけどね。



おれとアシュメルは尞に戻らず

そのまま北の棟の裏へ回った。

そこではすでに何人かの生徒が

余興程度にぼちぼち魔法を放っていた。


「ナルミ!」


後ろからどんとどつかれた。


「レイナか。…もしかして、

相手、してくれるのかな?」


冗談でほほえみかけると、

レイナは腕を組み笑い返した。


彼女は、イグニスの鑑と

言っていいほど、賑やかな奴。

燃えるような赤毛とか、

笑うとちらっと覗く八重歯とかが

印象的だなあと思う。


「ふぅん、イグニスきっての優等生の

このレイナ様に勝負を仕掛けよう

っていうのね」



いや、冗談だったんだけどな。


まあいいかな。



おれはさっと杖を取り出し、

レイナに向けた。

ぽんと音を立て、レイナの足元に

真っ白い煙が立つ。


レイナはあわてて杖をだそうとしたらしく

腰に手を当てた状態で固まっていた。


「ぎゃああっ?!

ななっ、なんか冷たっ…って、これ!」


「プレゼントね」


レイナの足元には

きらっと輝くガラスの靴。

まぁ、魔法だからすぐ

解けるだろうけど。


「っは、反則よ!足元を

不自由にするなんて!!」


「そういうつもりじゃないですよ。

お似合いですよ。あーほら、先生きた」






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