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守護  作者: 石丸淳也


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1/1

私達は、守られている

私は、母親の顔を知らない、よって記憶には母の思い出が全くない。一番最初の子供の頃の記憶は、親戚の家に預けられていて、なんとなく、そこが自分の家でないのは、感じ取れた。まあ、当たり前だが、その家では、叔父さん、叔母さんと呼びながら過ごしたのだが、子供心にお父さん、お母さんは、どこだろう…と不思議な気分だった。そんなわけで友達もおらず、一人で路地で遊んでいる時に車にはねられてしまった。

スローモーションのように車が近づいてきていたが、不思議と怖い感覚はなかった。

車のバンパーが自分にぶつかりそうになった時に不思議な事が起こった。

バンパーと自分の間に透明なゼリーのような膜があり、それがギューッと縮んでいくのだ。

次の瞬間、私は跳ね飛ばされていた…

運転手が慌てて飛び出してきたが、全くの無傷だった。

私が初めて、何かに守られていると感じた体験である。

祖母からも聞かされたのだが、人には持って生まれた運がある。この運は増えたり、減ったりする。良いことをすれば増えるし、悪い事をすれば減る。運がなくなった人は何をやっても失敗する。

忘れられない言葉である。


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