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言葉の不思議

作者: 黒猫

私は、友人とのやり取りの中で、題名にも書いてある通り不思議な力を持つ言葉を見つけました。


話していると誰かがその人を現す簡単な言葉として、口にすることがあると思います。


それは『ネガティブ』という言葉です。


そもそも、どういう意味なのか辞書で調べてみました。


『否定的、消極的。』


私は、彼女と交わした言葉を遡ることにしました。


今日は、友人と電話をする約束になっていたのですが、今外出中だから電話が出来なくなった。と、昼過ぎに連絡をしてくれたのです。


その前に私はあるゲームでレアなキャラが当たったので嬉しくなり昼前に彼女にそのことを伝えて、私達は数分でしたがやり取りをしていました。


もし、その頃から外出していたのなら連絡をするのは大変だったのではないかと思い「あの時、連絡を取っていた時も外にいたんじゃない?ごめんね。歩きスマホは危ないから出来る時でいいからね。」といった内容の文を送りました。


その後に、彼女が車の中にいると分かったのですが、私は『外出=エネルギー消費』『外出=刺激を与えてくれる場所』という2つの考えが頭に浮かび、自分とのやり取りが彼女の負担になってはいないか、せっかく外に出ているにも関わらず自分なんかとやり取りをしている彼女の時間が勿体ないと感じてしまい、「そこまでして送る必要はないと私は思っているから。」と、自分の考えを押し付けてしまいました。


彼女は、それがお節介だと感じたのか謝られたことに対して納得がいかなかったのか、支配的に見えたのかこう言ったのです。


「○○ちゃんらしいけどね。あんまネガティブになりすぎないようにね。」


時間が解決してくれるでしょうが、どうしてもある言葉に私は疑問を持ち考えてしまったのです。


(ネガティブ?何故、そう感じたのだろう。)


だから、私は彼女の気持ちを知るためにこんな言葉を投げてしまいました。


「悪い癖だよね。」


それは、彼女が自分に対して悪い癖だと思って伝えた言葉なのではないかと確認したくなったからです。


この言葉を否定して貰えたら自分本位な考えですが私は、彼女に対して何も思わなかったはずです。


ですが、やはり人は自分の期待には応えてくれません。


悪い癖だと思ってる思ってない関係なくその後の返信は、全く違う言葉でした。


私が疑問に思ったことを相手に伝えていないので何か起きるはずはないのです。


そのおかげで、友人が善意で伝えてくれた言葉だったとしても『ネガティブ』を『悪い癖』と考えている人によっては言葉に重みがあると、彼女は今も分からないままです。


自分もどこが『ネガティブ』なのか具体的に分からないまま、『ネガティブ』を通して彼女が私に何を伝えたかったのかその真意も分からないままです。


私は、その時思い出しました。


レアキャラが当たったと話した時、彼女の言葉に気のせいかもしれませんが少し棘のようなものが混じっていたように感じたのです。


自慢の連絡をしているように捉え、私をどこかで否定することでその部分を綺麗に洗い流そうとしたのではないかと聞いていないのにそう考えてしまいました。


彼女が言うように、やはりどこか否定的に物事を捉えてしまう。

これが『ネガティブ』なのかもしれません。


いい意味も、『ネガティブ』には含まれていると思いますが、一般的には悪いイメージがあると私は感じています。


仲の良い友人だからこそ、口に出して助言してくれた言葉なのかもしれませんがそれは私の中に入ったと同時に、重くなってしまいました。


人間は些細なことでも話し合うことが大事だと、今回の出来事で実感しました。


ですが、私はそういった苦境に立たされた時『逃げる』を自己防衛として選び、時間という手段で綺麗に洗い流してしまえば良いと考えてしまいます。


人間関係に悩んだ時、解決出来た経験として体に免疫がついているため、その選択が楽だと知って今も逃げ続けているのです。


安全だと信じている道はとても居心地がいいもの、未知の道に方向を変えて歩き始めることは、心が不安定になり安心材料がなければ険しい道になるのではないかと思います。


それらを防ぐために自己防衛という盾が無意識に現れて、人によって生きやすい自分本位な考え方を授けてくれるのだと私は考えています。


ですが、このままでは『ネガティブ』を『悪い癖』だと考えているがゆえに、私が伝えた言葉をそれらの言葉でまた別の人が善意として片付けてしまったとしても、自分の世界に入ったら今までの生き方を否定されたように感じてしまい、盾は破壊され辛くなってしまいます。


言葉とは厄介です。


だからこそ、自分の世界で人に投げられた言葉の転換を頭で行い彼女や人の言葉を聞けるようになった時、私の世界はもっと広がるのかもしれません。


それは、友人が話した『ネガティブ』な考え方が『ポジティブ』な考え方になる瞬間なのだと思います。


生きていく辛さは、人間関係に現れます。


ですが、自分の捉え方次第で友人が話してくれた言葉が優しさだと感じることが出来るようになります。


『ネガティブ』が『悪い癖』に縛られない考え方が楽だと信じられるようになりたいものです。

私の未知の道へ進むための安心材料は、このエッセイでした。

エッセイを書くことで自分の気持ちを整理することが出来、今の自分を客観的に見れるようになったのです。

友人と話をする一歩が踏み出せました。

嫌われないように相手と話し合うことは避けてしまいますが、体には既に苦境を乗り越えた楽な免疫はついているわけですから、自分に効果はありません。


時に自己防衛の手段を変えるのは体にいいことなのかもしれません。

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