転生
(あれ、俺は一体どうしたんだっけ…)
目が覚めるといつもの部屋では無く、何も無い白い空間にいた。
(ここは一体)
「すいません」
突然後ろから声をかけられ、振り返るとそこには、白いドレスを纏った金髪の女性がいた。
「大丈夫ですか?」
「は、はい大丈夫です、ところで此処はどこで貴女は誰ですか?」
「此処は天界です。そして私は人々から神と言われている存在です。」
「神様?」
「はい、そうです。それと突然ですが、四ノ宮春人さん貴方は死にました」
(・・・は?・・・え?・・・死んだ?俺死んだの?)
「はい、私のミスであなたは、トラックに轢かれて死んでしまいました。本当に申し訳ありません。」
「そうかぁ、死んじゃったのか」
「なんでそんな他人事のようにしてるんですか、死んでしまったんですよっ!しかも、私のミスで⁉︎」
「なんでと言われても、死んだ時の事あまり覚えて無いから、ですかね」
「私の事は、なんとも思わないのですか?貴方が死んだ原因なんですよ」
「何も思わないって事は無いですけど、それよりも貴女がそんな辛そうな顔をしてる事の方が、なんか見てて辛いです」
「あなたは、死んだ事に後悔して無いのですか?」
「それはありますよ、もっといろんな景色を見たり、美味しい物を食べたりもしたかったです」
「もし、生き返る事ができるとしたらどうしますか?」
「え?生き返れるの?」
「はい、ただし今までとは別の世界にですけど」
「別の世界?」
「はい、正式には生き返るのではなく転生ですけどね。もし転生するのであれば、何か要望があれば叶えさせていただきます」
「要望ですか?」
「はい、転生先は貴方がいた世界と違って魔物がいる世界ですので」
「え?つまり今から行く世界は、アニメやゲームとかのようなファンタジーな世界って事ですか?」
「はい、なのでその世界で死なない為にも何か要望があれば、なんでも言ってください」
「なんでもですか?」
「はい、最強の剣士になりたいとか、魔法を使いたいとか、なんでもいいですよ?」
「それなら、神様のおすすめをください!」
「おすすめ、ですか?」
「はい!自分じゃ決めきれないので、神様が選んでください!」
「わかりました、私の方で選ばせていただきます。それでは転生をしますか?」
「はい!」
「それでは、転生の儀を行います」
「よろしくお願いします!」
「それでは、こちらの扉の奥に進んでください」
「行ってきます!」
俺は神様に別れを告げ、扉を開け奥に進んだ。
「行ってらっしゃい」
こうして俺は異世界に転生した。